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2005年01月23日

ニュー・パブリック・マネジメント  理念・ビジョン・戦略

■ 書籍情報

ニュー・パブリック・マネジメント   【ニュー・パブリック・マネジメント  理念・ビジョン・戦略 】
   大住莊四郎 (著)
   価格: ¥2,520 (税込)
   日本評論社 (1999/12)

 NPM(New Public Management)について、各国の改革の方向性、理論的バックボーン、「英国・ニュージーランド」型モデルと「北欧」型モデルを中心とした改革の実際、などの構成により、国内で初めてまとまったボリュームで紹介した本です。
 個別に発表した論文をまとめたものがベースになっているので、各章をある程度独立して読むことができますが、より体系的に読みたい、ということであれば、同じ著者による『パブリック・マネジメント―戦略行政への理論と実践』の方が、各章の流れがまとまっています。


■ 個人的な視点から

 この本が発売された当時は、「NPMについて調べたい!」と思うと、まず1冊にまとまっているのはこの本でした。この本の参考文献リストから、NPMの古典であるHood(1991)論文や、Ferlie, et al.(1996)のようなNPMに関する研究書、Williamson(1975)などの新制度派経済学の古典にアクセスすることができました。

 よく「NPM理論とはどんな理念に基づいているのか。どんな体系になっているのか。」ということを聞かれて困ってしまうことがあります。そんなものは(おそらく)無いからです。
 「New」という言葉を頭に付けたカテゴリーを作ってしまうことはカテゴライズする上では楽なんです。それまでのカテゴリーに収まらないものをみんな放り込むことができるんですから。
 音楽の世界でも「ニューウェイヴ」「ネオアコ」「ネオGS」などいろいろな「ニュー」が付いたカテゴリーが生まれては消えてきました。しかし、それらにカテゴライズされた個々の曲は、「ニュー○○」というカテゴリーの音楽を作りたくて生まれたのではなく、「かっこよくて気持ちのいい音楽を作りたい」というだけなんだと思います。
 もちろんその背景となる音楽のジャンルは存在します。「レゲエっぽいベースラインだ」「ボサノバのコード進行を使っている」「このベードラの打ち方はテクノの影響が感じられる」・・・、などです。しかし、ミュージシャンたちは評論家が後付けするような理論を実現したくてやっているわけではありません。思いつきのアイデアをトライ・アンド・エラーで繰り返すうちに新しい音が生まれるのです。

 同じように、NPMとよばれる公的部門の改革の潮流も、各国の政府や自治体関係者などのプレイヤーが、より少ない資源でより量・質の高いサービスを供給するための試行錯誤をしていった中で生まれたものであり、何かの理論を具体化したというものではないと考えます。
 しかし、あとから客観的に、試行錯誤の結果を調べることで経済学的な裏づけを発見することはできます。過去の実践や失敗を体系的に捉ることで、現在と未来への豊富な示唆を得ることができるのです。
 この辺りは、法学系の人と経済学系の人とで物事の捉え方(「~すべき」か「~である」か)が異なっているのかもしれません。


■ どんな人にオススメ?
 ・行政評価、市場化テスト、指定管理者制度、バランスシート・・・、個別に進んでいるようないろいろな改革の背景を知りたい人。

■ 関連しそうな本
 大住莊四郎『パブリック・マネジメント―戦略行政への理論と実践』
 Ewan Ferlie, Lynn Ashburner, Louise Fitzgerald, Andrew Pettigrew  『The New Public Management in Action』
 オリヴァー・E.ウィリアムソン『市場と企業組織』


■ 百夜百マンガ

エレキな春【エレキな春】

 当時現役サラリーマンとの二束のわらじを履いていた著者が描くくだらなくも悲しいサラリーマンマンガに泣けてきます。
 どんなラッシュでも必ず座る伝説の中間管理職「流星課長」、社会人になりたての頃に必ず感じる違和感を描いた「フレッシュマン狂熱のライブ」、30歳の若者が就職予備校に通う「リクルート・ウォーズ」・・・。
 20年以上昔の作品でも違和感を感じないのはなぜでしょうか?

投稿者 tozaki : 2005年01月23日 07:07

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コメント

私もこの本にはお世話になりました。

投稿者 佐藤 勇輔 : 2005年03月02日 15:08

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