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2005年02月11日
Eポリティックス
■ 書籍情報
横江 公美 (著)
価格: ¥725 (税込)
文芸春秋(2001/09)
著者自身がアメリカの政治の現場に身を置き、2000年の大統領選挙を現地で取材してきた、生のアメリカの政治と選挙の姿が描かれています。
そして、本書の第5章「Eポリティックスの可能性」は、著者の関心の強い「民主主義と教育」の部分を掘り下げて取材し、3年後に『判断力はどうすれば身につくのか―アメリカの有権者教育レポート』という単著として実を結びました。
「E」というサイバーな言葉をタイトルに付けていますが、使用するツールはサイバーでもそれを使っているのは生身の人間、生身の政治です。本書は、著者自身がアメリカの生の政治の世界に飛び込んで行き、変化の早いこの分野の世界の中で、直に当事者に会って話を聞き、実際に事業まで日本に引っ張ってきたという点で、評論家的でない貴重な情報が集約されています。
■ 個人的な視点から
「eビジネス」「eエコノミー」など、頭に「e」がつく言葉が一時期急速に流行りましたが、そういう言葉に出会ったときに私が最初に考えるのは、「既存の業態では何に近いのか」を電子情報ベースではなく現物ベースで考えるということです。そして、「e」とリアルの両者を比較して、どこで時間が短縮されるか、どこでコストが下がるか、どこがイノベーティブか、どこが欠落しているか、ということを考えるようにしています。
インターネットは確かに情報革命ですが、私たちは過去に何度も情報革命を体験しています。つまり、グーテンベルグ(出版)によって何が変わったか、ベル(電話)によって何が変わったか、という過去の体験と比較することで、「e」の得意な部分、不利な部分を際立たせようということです。
本書は、頭に「e」が付いたとしても、政治はやはり生々しい人間による世界なんだということを再認識させてくれます。例えばインターネットを使った選挙運動の先駆者として紹介されている98年ミネソタ州知事選の勝者ジェシ・ベンチュラ候補がネットを使ってやったことは、献金とボランティアの募集、そして地方遊説の最新情報のアップデートです。つまり、生身の人間の活動をつなぐ媒介としてネットを利用しているのです。ネットを使うことによって、パンフレットの印刷代やテレビコマーシャル代を節約し、リアルタイムで地方遊説のスケジュールや様子を知ることができるようになっても、結局は生身の人間の思いや行動、そして現生が政治を動かしているのです。
■ どんな人にオススメ?
・日本の選挙を変えたいと思っている政治家のタマゴさん
・日本の政治に満足していない有権者さん
■ 関連しそうな本
横江 公美『判断力はどうすれば身につくのか―アメリカの有権者教育レポート』
岩崎 正洋 (編)『サイバーポリティクス―IT社会の政治学』
Roza Tsagarousianou, Damian Tambini, Cathy Bryan 『Cyberdemocracy: Technology, Cities and Civic Networks』
Barry N. Hague, Brian Loader, Barry Hague 『Digital Democracy: Discourse and Decision Making in the Information Age』
Tim Jordan 『Cyberpower: The Culture and Politics of Cyberspace and the Internet』
エリック ブラインジョルフソン, ブライアン カヒン (編), 室田 泰弘, 平崎 誠司 (翻訳) 『ディジタル・エコノミーを制する知恵』 2005年03月10日
Carl Shapiro, Hal R. Varian 『Information Rules: A Strategic Guide to the Network Economy』
■ 百夜百マンガ
「こんなかわいいお母さんがいたらいいのになぁ」と羨ましく思いながら、ツレちゃんとかあちゃんとの二人暮しの日常を微笑ましく読めます。
血と汗と涙の量が普通のマンガの1.5倍(笑)くらいあった当時の「ヤングジャンプ」に連載されている中では異色でしたが、このページだけインクの量が減り、眼も心も休まるような位置づけでした。
投稿者 tozaki : 2005年02月11日 06:00
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