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2005年02月21日
地方議員の研究―日本的政治風土の主役たち
■ 書籍情報
村松 岐夫, 伊藤 光利 (著)
価格: ¥1,575 (税込)
日本経済新聞社(1986/07)
国会中継や新聞、最近は「TVタックル」などのバラエティ番組やニュースショーに出演している国会議員に比べて地方議員の活動はよく知られていません。地方議員の名前を見聞きするのは、4年に一度の選挙カーか、選挙前に町中にベタベタ張られる不思議なポスター、後は汚職で捕まったときの社会面くらいです。日本の政治風土の「草の根」であるはずの地方議員の活動は住民にはあまり強く認識されていないのです。
本書は、次の3つの理由から地方議員を日本政治の土台(インフラストラクチャー)として着目しています。
1.政策の多くは最終的に市町村レベルで執行されることが多く、市町村議会は政策の質を決める大きな力があること。
2.地方議員は政治の世界の諸活動の草の根であること。
3.「エリート」であると同時に、別の職業を持つ普通人としての要素も併せ持っていること。
日本の政治風土の主役でありながら、「政治の素人」としてネガティブなイメージを持って扱われがちだった地方議員のポジティブな面に光を当てています。
■ 個人的な視点から
本書のベースとなった調査が行われたのは、1978~79年、今から四半世紀前の研究です。その後、55年体制が崩壊し、地方分権法が成立するなど、地方政治をめぐる状況は大きく変化しました。
しかし、我々が抱いている「地方議員像」は本書で示されているものとあまり変わっていないように思われます。それはなぜでしょう?
A.実態として地方議員はその役割、性質を大きく変えているのに、我々がそれに気づいていない。
B.地方議員の役割、性質は四半世紀前から変化していない。
さて、どちらでしょうか?
おそらくAB両方の面があると考えられます。町内会などの地域コミュニティの代表としての地方議員の位置づけは、特に都市部を中心に大きく後退しています。都市部では町内会長と各種団体の推薦だけでは議席は獲得できません。代わりに、NPOや市民活動などの「テーマでつながったコミュニティ」を代表する議員や、特定の政策(環境、子育てなど)に対する住民の関心を代表する議員が議席を獲得しています。
一方、地方議員の本質的な役割、つまり、市町村の政策の質を決定し、政治の世界の草の根であり、半分普通の住民の顔を持ったエリートであるという地方議員の本質的な部分は変化していないのです。ただし、政治の世界が大きく変化し、コミュニティや住民の関心のあり方が大きく変わったからこそ、その接点である地方議員は大きく変化しているのです。
■ どんな人にオススメ?
・地方議員になりたい人
・「議員って何やってるかよく分からない」と存在に疑問を抱いている地方公務員
■ 関連しそうな本
ロバート・D. パットナム (著), 河田 潤一 (翻訳) 『哲学する民主主義―伝統と改革の市民的構造』 2005年03月03日
猪口 孝, 岩井 奉信 『「族議員」の研究―自民党政権を牛耳る主役たち』
小林 良彰 『公共選択』
都市問題2004年6月号特集 『分権と地方議会の改革』
■ 百夜百マンガ
純愛ものです。
鈴木君と佐藤君の話も好きなんですが、デビュー作の「越智総一郎」くんが出てくる話が好きです。大学生のとき、バイト帰りの電車の中で一生懸命読んだ覚えがあります。
「赤い糸」を見る能力というとメテ・ルー天使長と同じ能力ですね。
投稿者 tozaki : 2005年02月21日 05:00
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