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2005年02月28日
公会計革命―「国ナビ」が変える日本の財政戦略
■ 書籍情報
桜内 文城 (著)
価格: ¥777 (税込)
講談社(2004/10/19)
まず副題の「国(くに)ナビ」です。平良とみさんが登場するわけではありません。「国家財政ナビゲーション・システム」の略称のことです。本書は、この「国ナビ」の紹介と、国ナビによって政治や行政の意思決定がどう変わるかという内容と方向性を示すことを目的として書かれています。
従来の会計の果たして来た役割が「バックミラーを見ながら運転するようなもの」であることとの対比として、国家財政を運営するための「カーナビ」である「国ナビ」で未来をシミュレーションしながら意思決定していくことを紹介しています。
第3章中の「20XX年の内閣総理大臣の仕事」は面白いです。現時点では同じようなことをするために職員が徹夜して資料作りをしていることを考えると、意思決定の質とスピードが上がるのでは、という期待を持たせてくれます。
本書は同じ著者による『公会計―国家の意思決定とガバナンス』の入門書、導入部的な意味合いで書かれていて、本書を読んで、「国ナビ」に関心をもたれた方、また、「ちょっと眉唾だな」と思われた方が、こちらの方に読み進むことが意図されています(とは言え実は私もまだ読んでません。)。
「日経BPガバメントテクノロジー」のサイトに著者のインタビューが出てますのでまずはこちらを読んでみてもいいかもしれません。
「国・自治体の責任を明確にする公会計システム「国ナビ」「自治ナビ」」
■ 個人的な視点から
よく映画やマンガなどで、敵のラスボスはコンピュータだった、というものがありますが、「国家財政をシミュレーションする」と聞くと、コンピュータが最適な予算編成をやってくれる、というイメージを抱く方もいるのではないでしょうか。
「行政評価」が日本でブームになったときにも同じように期待する、または反感を持つ(挙げ足を取る)人が多くいて、「行政評価をすれば最適な政策を行うことができる」、「そんなに大したものがあるなら職員なんか要らないじゃないか」という極端な反応があったように思われます。
この「国ナビ」にしても「行政評価」にしてもあくまでツールの一つです。いくらカーナビが進化しているとは言え、現時点ではカーナビが勝手に運転してくれるわけではないのと同じように、「国ナビ」を使って意思決定をするのはあくまで政治家自身です。ただし、これまでの「道路地図」があまりに使いにくく、ジャーゴンが盛りだくさんの複雑怪奇なものだったために、地図を読む専門家(霊能者?)に頼らざるを得ず、実権を握られていたのです。
「国ナビ」にしても「行政評価」にしても、役人のためのツールではなく、主権者である国民が国家や自治体をガバナンスするための道具の一つである、という目で見ていくと真価が分かるのではないかと思います。
■ どんな人にオススメ?
・新聞やニュースで「2005年度予算編成」の記事を見てもいまいちピンと来ない人
・「予算は使い切るもの」と(少なくとも行動レベルでは)固く信じている公務員
■ 関連しそうな本
桜内 文城 『公会計―国家の意思決定とガバナンス』
南 学 (編著) 『行政経営革命―「自治体ABC」によるコスト把握』
土居 丈朗(編著)『地方分権改革の経済学―「三位一体」の改革から「四位一体」の改革へ』
■ 百夜百マンガ
こういう「変な人」を主人公にして、周囲とのズレ具合を楽しむ漫画っていうのは、単に変だというだけではなく、いかに愛すべきキャラクターかということが重要になってきます。そうでないと、どんどんつらくなっていきますし。
そういう意味でこの『大正野郎』の平徹主人公、平徹は非常に愛すべき人物です。「遺憾!」とか大真面目に叫んで馴染みの床屋で髪を切り直すところなんかは最高です。
投稿者 tozaki : 2005年02月28日 06:00
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【大正野郎】