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2005年03月28日

「政策連携」の時代―地域・自治体・NPOのパートナーシップ

■ 書籍情報

「政策連携」の時代―地域・自治体・NPOのパートナーシップ    【「政策連携」の時代―地域・自治体・NPOのパートナーシップ 】

  上山 信一
  価格: ¥2,625 (税込)
  日本評論社(2002/11)

 本書は、副題に『Public-Private Partnerships: Strategic Alliances for Social Entrepreneurship』とあるように、社会的起業のための戦略的連携を、米国の3つの事例を中心に挙げながら解説しています。ポイントは、
・組織ではなく政策を中心に据え、
      ↓
・問題の「当事者」とプロ意識を持った「専門家」との連携によって、
      ↓
・政策イノベーションを起こす。
というところにあります。
 実際に、取り上げられている米国の事例「新薬承認」「土壌汚染地裁開発」「水域保全」は、どれも問題の当事者(製薬企業、衰退都市、NPO)がイニシアティブをとり、コンサルタントや会計士などの専門家の協力を得て、政策イノベーション(マネジメント改革、マーケット創出、ガバナンス再構築)を実現しています。
 新しい「社会問題の解決方法」に関心のある問題の当事者に強くお奨めします(本書の趣旨とは異なると思いますが、PPPそのものに関心のある人にもとりあえずお奨めします。)。


■ 個人的な視点から

 本書で紹介されている社会的イノベーションを起こしているのは、自身の専門能力を持ち寄ったプロフェッショナルの集団です。イノベーションを起こすには丸っきりの丸腰ではなく、何らかの強みを持っていることが重要だということを示している例だと思います。
 逆に最悪なのが、公務員が、組織の中で感じているやりがいの無さを埋めるために、「何のとりえも無いけどボランティアをやらせてください」と言って頭数以上の仕事はできず、後ろ向きの発想や官僚的な雰囲気を持ち込んでしまうことではないでしょうか。あたかも、免疫の無い土地にインフルエンザウイルスを持ち込むような行動は、本書で示されているような「政策連携」とは全く逆の方向にあるように思います。


■ どんな人にオススメ?
 ・「当事者起点の社会問題解決」に関心を持っている人。
 ・役所頼みでも役所拒絶でもない「第三の道」を模索している人。


■ 関連しそうな本

 D. ヘントン, K. ウォレシュ, J. メルビル (著), 加藤 敏春 (翻訳) 『市民起業家―新しい経済コミュニティの構築』 2005年03月15日
 町田 洋次 『社会起業家―「よい社会」をつくる人たち』 2005年02月16日
 斎藤 槙 『社会起業家―社会責任ビジネスの新しい潮流』
 レスター・M. サラモン (著), 入山 映 (翻訳) 『米国の「非営利セクター」入門』 2005年01月25日
 谷本 寛治, 田尾 雅夫 (編著) 『NPOと事業』 2005年01月28日


■ 百夜百マンガ

鎌倉ものがたり【鎌倉ものがたり】

 『三丁目の夕日』での、ほのぼのイメージが先行する作者ですが、昔の短編はショートショート的なアイデア一発的な作品が多かったそうです。
 本作品の、ちょっと不思議な雰囲気は鎌倉という土地にマッチしているように感じます。

投稿者 tozaki : 2005年03月28日 07:00

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