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2005年03月15日
市民起業家―新しい経済コミュニティの構築
■ 書籍情報
D. ヘントン, K. ウォレシュ, J. メルビル (著), 加藤 敏春 (翻訳)
価格: ¥2,940 (税込)
日本経済評論社(1997/07)
本書は、シリコンバレーをはじめとするアメリカ各地の「市民起業家」、ビジネス、政府、教育及びコミュニティが交差する場所において新しい力強い結合を鍛え上げる新しい世代のリーダー、を紹介しています。
「起業家」と言うだけあり、本書に登場するのは営利企業の経営者が中心ですが、それだけでなく、市長や議員などの政治家や行政官、教育関係者などが、「経済コミュニティの中の市民」として、それぞれの専門知識や経験を背景に活躍する様子が描かれています。
アメリカ各地で発生した、企業、行政、非営利セクターなどの様々なセクターを結んだアライアンスによる様々なイノベーションを、「市民起業家」というキーワードを軸に解説する本書は、営利・非営利というこれまでの縦割りに縛られずに社会を変革していこうと考える社会起業家にはぜひ読んでいただきたいと思います。
■ 個人的な視点から
社会的な活動、市民活動というと、どうしても「私財を投げ打って社会のために役立てる」とか「無私の精神でボランティアに打ち込む」という美しいイメージが付きまとうのですが、そこには「辛いのを我慢して打ち込む姿が美しい」という殉教者的な美意識にも見えてしまって、「偉いなぁ」とは思いますが、正直なところあまりシンパシーを感じません。
さて、本書で紹介されている市民起業家たちの多くは、どんな意識で活動しているのでしょうか。本書から感じるのは、殉教者的な意識ではありません。楽しいから、そして将来の利益につながるから、自分がやりたいからやっている、という意識を強く感じました。「自分はアンハッピーだけど社会のお役に立てるなら仕方ない」というのではなく、「自分もハッピーになる、社会もハッピーになる、だからやる」という明快な姿勢です。
同じ地域に暮らしながらも、違った世界で離れて活動している様々な人たちを結びつけ、お互いがハッピーになる関係をコーディネイトする市民起業家の役割は今後ますます大きくなると思います。
■ どんな人にオススメ?
・補助金頼りの「地域の活性化」に疑問を感じている人。
・自分とは異なるセクターのドアをノックする勇気がほしい人。
■ 関連しそうな本
町田 洋次 『社会起業家―「よい社会」をつくる人たち』 2005年02月16日
斎藤 槙 『社会起業家―社会責任ビジネスの新しい潮流』
上山 信一 『「政策連携」の時代―地域・自治体・NPOのパートナーシップ』 2005年03月28日
レスター・M. サラモン (著), 入山 映 (翻訳) 『米国の「非営利セクター」入門』 2005年01月25日
■ 百夜百マンガ
個人的には、千葉の生んだ伝説のレーサー浮谷東次郎が登場する11~12巻が一番お奨めなのですが、Amazonのマーケットプレイスでもプレミアが付いているようで、現在2巻セットで2600円の値が付いています。
投稿者 tozaki : 2005年03月15日 06:00
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【栄光なき天才たち】