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2005年05月02日
eデモクラシー
■ 書籍情報
岩崎 正洋(編著)
価格: ¥2,625 (税込)
日本経済評論社 (2005/04)
本書は、ICT(Information and Communication Technology)による民主主義のバージョンアップに関する、若手研究者7名による様々な角度からの分析が収められています(お一人若手とは言い難い方が・・・って河井さんゴメンナサイ(^^;)。
著者の皆さんのバックグラウンドはバラエティに富んでいて、バリバリの政治学や法学の研究者もいれば、民間企業の研究所員や自治体出身の研究者、コンピュータを用いた争点投票支援システムを試作した人など、これをきっかけに続編や関連文献が読みたくなるような人ばかりです。
内容としては、一時多くなった「IT革命でこんなに世の中が変わる」的な技術的に実現できることカタログではなく、電子メールや電子掲示板など現在ではかなり一般化した技術が、現実の民主主義にどのような影響を与え、今後どのように進化して行く(させていく)かを中心に語られています。
「e」という文字が入ったタイトルやPCのキーボードが描かれた装丁からイメージされる「未来のお話」的な内容ではなく、現在進行形の話が中心なので、内容的には地に足の着いた、言い換えれば地味な内容の本ですが、現在の民主主義の姿を理解する上では大事な一冊です。本書を含む3冊の「eデモクラシー・シリーズ」として刊行されていますので、本書以外の『電子投票』・『コミュニティ』にも期待できそうです。
■ 個人的な視点から
「ICTと民主主義」というテーマは、行政経営との関わりがそれほど強くないと思われるかもしれません。どちらかというと純粋に政治学の分野の論文が多いことも確かです。
しかしポイントは、ICTによって市民との接点の形が大きく変わる中で、今までの行政経営や電子政府の文脈では、「顧客としての市民」に対して実現できることという部分が注目され、「主権者(株主)としての市民」のあり方がICTによってどう変わるか、という部分はあまり注目されてこなかった、ということにあります。
確かに、行政経営はマネジメントの話題が中心で、政治体制は所与のものとして、いかに地域を経営するか、という点に力点がおかれていました。だから、「行政経営」と「電子政府」という言葉が結びつくと、どこでも住民票が取れますとか、必要な手続きはネットで済ませられますとかの話になってしまうのだと思います。
しかし、「電子政府」という言葉の残り半分の部分、主権者としての市民の関わり方の部分もICTによって大きく変化しています。この部分を所与のものとして捉えてしまうと、ICTはただの便利な道具の一つとしてその影響が矮小化されてしまいますが、ICTによる政治参加のあり方の変化と併せて考えることにより、よりダイナミックな社会の変化をつかむことができるのではないかと思います。
■ どんな人にオススメ?
・「ICT」という言葉を初めて聴いた、という人。
・ITで生活は便利になるけどそれだけなの、と思う人。
■ 関連しそうな本
岩崎 正洋 (編集) 『サイバーポリティクス―IT社会の政治学』 2005年04月09日
岩崎 正洋 『電子投票』
横江 公美 『Eポリティックス』 2005年02月11日
高瀬 淳一 『情報と政治』
■ 百夜百マンガ
定番として、中年男がぶつぶつ独り言を言っている、というパターンが多いのですが、その目の付け所がしょぼくて笑わせます。
記憶にあるのは、「お父さんのトイレの後は臭い」と言われたお父さんが、「そんなことも受け入れられないのか」と家族愛の欠如を大げさに(独り言で)嘆いた後、自分がもう一回トイレに入って「臭い、俺は自分さえも愛せない人間なのか!」と。アホです。
投稿者 tozaki : 2005年05月02日 06:00
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行政経営フォーラムでの知人であり、驚異の博識を誇る戸崎さんが、私も共著に参加し [続きを読む]
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【じみへん】