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2005年07月03日

世界の奇書・総解説

■ 書籍情報

世界の奇書・総解説   【世界の奇書・総解説】

  
  価格: ¥2,000 (税込)
  自由国民社(1992/11)

 本書は、神話に始まり、博物誌や聖書学、偽書・暗号書、奇想文学から悪魔学、性文学まで、古今東西の「奇書」「珍書」の類を一堂に集めた読書ガイドです。『帝都物語』で知られる博物学者の荒俣宏氏(「トリビアの泉」でいつもうれしそうに笑っているおじさん)も解説に参加していて、『博物誌』や『台湾誌』などの解説を書いています。
 各項の基本的な構成は、数ページの「大要」であらすじなどを紹介した後、若干の「解題」が加えられる、という共通の構成になっています。ところどころに紹介される古い挿絵や写真が、怪しさを醸し出しています。『博物誌』で紹介されている「胴に顔を持つ人間」や「長耳人」「一本足の人間」「象頭人」、『高等魔術の教義と儀式』で紹介されている「魔法陣」、『ムー大陸の子孫たち』の「ムーの装飾文字」、『地獄の辞典』で紹介される数々の禍々しい悪魔の姿など、パラパラと挿絵を眺めているだけでもクラクラと来てしまいそうな胡散臭い絵や写真が満載です。
 本書の構成は、ギリシャやエジプト、バビロニア、インド、北欧など各国の神話を集めた「第1部 神話学」、古代の博物誌や中世の旅行記などを集めた「第2部 博物誌と旅行記」、『死海写本』や外典を紹介する「第3部 聖書学」、世間を騙した大でっち上げや解読されていない暗号を紹介する「第4部 偽書・暗号書」、近世を中心に幻想的な世界を描く「第5部 奇想文学」、錬金術から世界の終末、超古代文明、怪奇現象を紹介する「第6部 疑似科学とオカルト学・予言学」、魔女狩りのマニュアルから悪魔の召喚までを紹介する「第7部 悪魔学」、古代の恋愛指南書・性愛書からサディズム・マゾヒズムの原書、カサノヴァまでを紹介する「第8部 性文学」、これほど怪しげな文献を分類した中でも、まだカテゴリーに収まりきらない奇書を集めた「第9部 その他の奇書」、という構成になっています。
 自宅で読んでいると家族から白い目で見られ、ましてや電車の中で読んでいると周囲に空間ができてしまうかもしれませんが、現代の文学・映画・マンガ・アニメなどで様々に引用されている原典が紹介されていますので、菊地秀行が好きな人は言うに及ばず、『エヴァンゲリオン』や『孔雀王』などが好きな人も本書からは様々な発見があるのではないかと思います。


■ 個人的な視点から

 小学生のときに、チャーチワードの『失われたムー大陸』を紹介している怪しげな超古代文明物の本を夢中になって読んだりした記憶がありますし(オカルト雑誌『ムー』を購読するほどではなかったですが)、『帝都物語』にもはまり、『エヴァ』の再放送を夜更かしして観るなど、本書で紹介されている奇書の二次作品的なものとは接点があるのですが、なかなか原典に当たる機会はありません。そもそも邦訳が出ていなかったり、入手が困難なものも多いようです。
 本書で紹介されいている奇書に一つ一つ当たって行くことは現実的ではないかもしれませんが、文学その他様々な作品を読む上での基礎知識(ずいぶん偏った知識ですが)として、知っておいて損はない内容だと思います。


■ どんな人にオススメ?

・オカルト好きな人(必携)。
・『エヴァ』にはまった人。
・「世界ふしぎ発見」が好きな人。


■ 関連しそうな本

 荒俣 宏 『帝都物語』
 荒俣 宏 『新編 帯をとくフクスケ―複製・偽物図像解読術』
 荒俣 宏 『広告図像の伝説』
 高馬 三良 『山海経―中国古代の神話世界』


■ 百夜百音

ベストアルバム【ベストアルバム】 かまやつひろし オリジナル盤発売: 1987

 「何かに凝る」ということで、ムッシュかまやつ氏の名曲「ゴロワーズを吸ったことがあるかい」を紹介します。「そうさ何かにこらなくてはダメだ」というムッシュのメッセージは、痺れるほどカッコいいです。オカルトに凝るのが傍から見てカッコいいかどうかは別ですが・・・。
 (試聴もできます。
 関連CDは、歌詞の中に「ゴロワーズ」が出てくるということでパール兄弟の「6.AMのパーク」です。もっとも「語呂ワーズ」だったような気もしますが。

『ブルー・キングダム』ブルー・キングダム

投稿者 tozaki : 2005年07月03日 06:00

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