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2005年08月10日

変革のマネジメント―明るい「リストラ」を考える

■ 書籍情報

変革のマネジメント―明るい「リストラ」を考える   【変革のマネジメント―明るい「リストラ」を考える】

  若松 茂美, 織山 和久, 上山 信一
  価格: ¥1,835 (税込)
  NTT出版(1993/07)

 本書は、組織改革や人事制度改革ばかりに目が向きがちな「リストラ」ブームの中で、いかにして「儲かる仕組み」を中心にした変革を成功させるか、そして、その変革をどのように支えるか、というチェンジエージェント(変革のパートナー)としてのノウハウを結集したものです。マッキンゼーというコンサルティング企業が、どのようにクライアントの企業の変革を後押しし、チアリーダーとして変革を応援するか、がまとめられています。
 出版が12年前ということもあり、個別の経済情勢の認識などは古いものの、組織を変革するには、どのようなメカニズムが必要になり、どこから抵抗があり、どこを応援すればよいか、などは、現在の組織変革と全く変わらない部分ではないかと思います。
 本書で一番強調されているのは、どうやって自社の「儲かる仕組み」を再定義するか、そして、「儲かる仕組み」を中心にした会社にするのか、という部分です。これは、本書の二年後に国内で紹介された「コア・コンピタンス」の概念そのものであると言えます。自社の強みはどこにあるのか、その強みは自社だけのものなのか他者とのアライアンスが不可欠なものなのか、そして、競合他社に真似されない「儲かる仕組み」をどうやってつくるか、など、コア・コンピタンスの考え方をベースに本書を読んで行くと驚くほど理解しやすくなるのではないかと思います。
 そして、本書は単なる学術書や解説書ではなく、最強のコンサルティング企業であるマッキンゼーのコンサルタントによって書かれています。そのことが現れているのは、単に「儲かる仕組み」を再定義することを奨めているだけではなく、実際に「儲かる仕組み」を中心にした会社を作るにはどうしたらよいかが述べられている点です。現場に近いところで目に見える成果を即座に出すことを重視した「キャッシュインパクトチーム」の活動や、「儲かる仕組み」の源である現場の活動をいかに支えるかを考えた「マンダラ型組織」という組織観等にそれが現れています。
 古い本ですが、アマゾンのマーケットプレイスやブックオフなどで手に入れることもできますので、流行り廃りの激しい経営用語ではなく、変革の本質をつかみたい方はぜひ読んでみてください。


■ 個人的な視点から

 本書で紹介されている「マンダラ型組織」は、古典的なピラミッド型組織との対比で紹介されていますが、私がこの図を見て思い出したのは「逆さまのピラミッド」でした。
 これは勝手な想像ですが、経営者自身がピラミッドを上下逆に書くことを提唱することはできますが、コンサルタントの立場上、社長を下にも書きづらい、ということで社長を中心に、その周りに経営機関、コーポレートセンター、現業支援チーム、現業チームを書いた「マンダラ型組織図」になったのではないかと思います。


■ どんな人にオススメ?

・変革の応援方法を知りたい人。


■ 関連しそうな本

 ゲイリー ハメル, C.K. プラハラード (著), 一條 和生 (翻訳) 『コア・コンピタンス経営』 2005年02月09日
 カール アルブレヒト (著), 西田 英一, 鳥居 直隆, 和田 正春 (翻訳) 『逆さまのピラミッド―アメリカ流サービス革命とは何か』


■ 百夜百マンガ

課長島耕作【課長島耕作 】

 何だかドンドンえらくなってしまう島耕ですが、最近は「ヤング~」なんてのも出るようになりました。
 面白いか、って聞かれると答えに窮するところではあるのですが。

投稿者 tozaki : 2005年08月10日 07:00

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