« 組織文化の経営学 | メイン | 反秀才論 »

2005年08月27日

発想法―創造性開発のために

■ 書籍情報

発想法―創造性開発のために   【発想法―創造性開発のために】

  川喜田 二郎
  価格: ¥693 (税込)
  中央公論社(1967/06)

 本書は、「KJ法」の産みの親である川喜田 二郎(=KJ)氏による独創的発想の技術の実技と効用、応用方法、及びその背景にある「野外科学」の思想とを解説したものです。
 KJ法については、多くの企業は自治体などの研修のメニューに含まれていることが多く、研修の場ではいやいやながら、場合によっては結構楽しく、体験したことがある人は多いと思います。しかし、実際に仕事としてKJ法を使いこなしている人は少ないのではないのでしょうか。本書の中でも述べられていますが、『「収拾がつかなくなりはしないか」という恐怖心』があるために、職場においてはブレーンストーミングの発想による多様な提案という吐きだし段階を行いにくい、という理由があるようです。しかし、本書に述べられているようなKJ法の思想と実技を理解すると、そのような心配は無用になる(?)のかもしれません。
 本書の構成は、まずはKJ法の背景となる「野外科学」の思想とその方法の解説の後、まずはKJ法の具体的な手順の解説を行い、KJ法という発想法自体の解説、創造性開発や会議などへの応用が述べられています。
 本書の面白いところは、各章の冒頭には必ず各章の内容をまとめた図解がついていることです。しかも図解の各項目には該当するページが振ってあるために目次としても機能します。本書の中でも図解による読書法が解説されていますが、このような図解があると、後から内容を再確認するときにもとても便利です。
 近年、マインドマップなど様々な図解の手法が静かなブームになっています。その中でも歴史が古く(本書の出版は約40年前!)、多くの人が知っているけれど使いこなすのはなかなか難しいKJ法ですが、本書を読んでその背景を理解すると、KJ法以外の様々な「図解」手法にも応用が利くのではないかと思います。また、単なる図解の技術以上に、「他人の頭を使って考える」技術としてのKJ法は、ファシリテーションを行ううえでも役に立つのではないかと思います。


■ 個人的な視点から

 実際に職場でKJ法をやりにくい理由の一つには、その時間がかかる問題があるのではないかと思います。KJ法を本格的にやろうとすると数時間かかるので、職場でKJ法をやるのはなかなか難しいのが現状です。
 しかし、実は担当者が一人、または上司と二人で「ああでもない、こうでもない」と言って闇雲に長い時間頭を抱えている、という姿はあちこちで見られます。この延べ時間を考えれば、たとえ1~2時間でも数人でKJ法をやってみた方が効率が良いのではないかと思います。実際にはなかなか「やってみよう」と切り出すことが難しいのですが・・・。
 とりあえず現在は、お昼休みに自分の職場や関係する職場の人と一緒に「コーヒーミーティング」というKJ法の簡易版を不定期で開催してみています。昼食をとってから集まるので、実質30分くらいしか時間が取れません。そこで、最初のカードを書くところで、ストップウォッチを使い、「3分以内に一人3件以上」という条件で、最初にとにかく数を出すことで時間の短さを補おうとしています。発散して考えたものを整理するくらいまでしかできませんが、課題を共有するところまではできるのではないかと実験を重ねているところです。


■ どんな人にオススメ?

・発想の技術を習得したい人


■ 関連しそうな本

 梅棹 忠夫 『知的生産の技術』 2005年05月05日
 久恒 啓一 『図で考える人は仕事ができる』 2005年08月13日
 松山 真之助 『マインドマップ読書術―自分ブランドを高め、人生の可能性を広げるノウハウ』 2005年05月01日
 川喜田 二郎 『発想法 (続)』
 加藤 昌治 『考具―考えるための道具、持っていますか?』


■ 百夜百音

SURF PANIC'95【SURF PANIC'95】 The Surf Coasters オリジナル盤発売: 1835

 夏も終わろうとするのに真夏のCDですみません。
 トミカ・プラレールのテーマソング「のりものGOGOパラダイス」で知られる(というより知る人ぞ知る)ポップグループ「デカパンチョ」(1枚目の「サボテンチョップ」には私も洗面器&ベースで1曲だけ参加)が参加しています。「えびす温泉」というオーディション番組の縁のようです。
 やっぱり有名なのは、「Misirlou」です。ラブやんでよく会話に出る「ハニバニ」のネタ元がここにあります。


『Pulp Fiction』Pulp Fiction

投稿者 tozaki : 2005年08月27日 09:00

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://www.pm-forum.org/MT3/mt-tb.cgi/397

コメント

コメントしてください




保存しますか?