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2005年09月10日

誰かに教えたくなる社名の由来

■ 書籍情報

誰かに教えたくなる社名の由来   【誰かに教えたくなる社名の由来】

  本間 之英
  価格: ¥1,680 (税込)
  講談社(2002/04)

 本書は、誰でも一度は聞いたことがある日本企業309社の、社名の由来やロゴマークの由来を紹介したものです。
 社名の由来にはいくつかのパターンがあって、創業者の姓や屋号・地名を元にしたものや、主力商品名・事業名に合わせたもの、合併前の企業名を元にしたもの、そして創業者の理念・信条を表したものなどです。
 創業者の姓を元にしたものとしては、本田技研工業(株)などのわかりやすいものもあれば、姓名を縮めた(株)加ト吉や、外国企業という意味の中国語「洋行(ヤンハン)」を付けた(株)内田洋行などがあります。
 地名に関したもので面白いものとしては、創業地のひばりが丘団地にちなんだ(株)すかいらーくや、分離独立前の「呉羽紡績」の工場があった富山県婦負郡西呉羽村にちなんだ呉羽化学工業(株)、変わったところでは、京都の仁和寺が「御室(おむろ)」と呼ばれることにちなんだオムロン(株)があります。
 屋号などにちなんだものとしては、全身である薬問屋「小西屋六兵衛店」にちなんだコニカ(株)や、名古屋城の金の鯱をあしらった旗の図柄のスタンプ台を「鯱旗印」で売り出したシャチハタ(株)などがあります。
 商品名や主力ブランドが社名になった企業は多くありますが、面白いのは、象印マホービン(株)、タイガー魔法瓶(株)という二つの魔法瓶メーカーが、どちらも東南アジアの輸出向けに現地で神聖視されている象と虎をシンボルマークにしていることです。他には、主力商品の「衛生材料」の略であるエーザイ(株)や、北海道に蒸留所を設けてウイスキー造りを始めたが、ウイスキーが熟成するまでの6年間、「大日本果汁」という社名でりんごジュースなどを造っていたというニッカウヰスキー(株)、つまり「日果ウヰスキー」などがあります。
 合併に関したものは、近ツリのようなわかりやすいものもあれば、「ユ(ナイテッド)」+「ニチ(ボー、ニチレ)」+「カ(イシャ)」でユニチカ(株)や、古河電気工業とドイツのシーメンス社の社名を組み合わせた子会社の富士通(富士電機製造から通信部門が独立)などがあります。
 また、理念・信条は、かなり創業者の思い入れが入る分野なので、イマジネーション豊かな、産みの苦しみの混じったものも多くあります。(株)小僧寿し本部は、「社員の全てがお客様に奉じる"小僧"であってほしい」という理念の現れ、(株)キングジムは「事務の王様」、アヲハタ(株)は、創業者がイギリスで見たケンブリッジとオックスフォードの大学対抗ボートレースのフェアプレー精神を忘れないために、両校の応援旗にちなんで、など様々です。
 俗説が数多く現れるのも社名の面白いところです。(株)サンリオは、スペイン語の「サン」(聖なる)+「リオ」(河)を合わせた合成語ですが、創業者の山梨県をもじった(創業時の社名は「山梨シルクセンター」)、"山梨王"ではないかと言われた、という話があります。また、(株)ポッカコーポレーションは、「ぽっかぽかのコーヒー」が語源と言われますすが、元々は創業当初に製造した人工レモン果汁を扱ってくれたニッカバーに恩を感じて「ニッカレモン」という社名にするも、ニッカ以外にも普及したために社名を変更することになり、当時流行していた「ニッカーボッカー」から「ボッカ」をひらめき、響きを良くして「ポッカレモン」を社名にした、という由来があります。
 このように、社名には創業者の思いや歴史が詰まっていて、聞きなれていて違和感を感じない社名も、由来をたどると感動的なドラマがあります。


■ 個人的な視点から

 本書で紹介されている企業は、今では大企業ばかりですが、多くの企業は創業時には零細企業である場合がほとんどです。特に主力商品一本で急成長したような場合には、社名やブランド名に格別の思い入れがあることが多く、ドラマを感じます。
 例えば、スポーツシューズのチャンピオンやパンサーを製造している世界長(株)は、大阪で足袋を製造している中小企業が集まり、「力を結集して世界のリーダーを目指す」ということで名づけられました。また、カメラで知られるミノルタ(株)は、創業者が母から諭された「稔るほど頭(こうべ)をたれる稲穂」から、「稔る田」と名づけられています。(株)ドトールは、創業者が自分自身の存在価値を見極めるために単身ブラジルに渡り、サンパウロのコーヒー園で2年間コーヒー修行をしたときに暮らしていたアパートの住所にちなみ、常に初心を忘れない思いが込められています。
 最近のベンチャー企業は、カッコいい横文字が並び、適当に語感のいい言葉をつけただけじゃないか、と思うこともありますが、実は創業者の深い思いが込められているのかもしれません。いつか聞いてみたいものです。


■ どんな人にオススメ?

・知り合いの会社の社名の由来を調べてみたい人。


■ 関連しそうな本

 本間 之英 『誰かに教えたくなる社名の由来〈Part2〉』
 田中 ひろみ 『思わず話したくなる社名&商品名の謎―なぜか気になる社名・商品名の由来760』
 湯元 俊紀 『語源ブログ ネットで探るコトバの由来』


■ 百夜百音

LET'S KNIFE【LET'S KNIFE】 少年ナイフ オリジナル盤発売: 1992

 高校時代にフールズメイトかなにかでグループ名だけ見たことはありましたが、実際に音を聴くまではもっとドロドロ系の暗い音楽を想像してました。
 スタンフォード日本センター研究所長の中村伊知哉氏が京都大学時代に携わっていたバンドとしても知られてます。


『Pretty Little Baka Guy』Pretty Little Baka Guy(試聴あり)

投稿者 tozaki : 2005年09月10日 12:00

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