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2005年10月31日
eデモクラシーと行政・議会・NPO
■ 書籍情報
岩崎 正洋, NTTデータ システム科学研究所
価格: ¥2,310 (税込)
一藝社(2004/03)
本書は、(株)NTTデータのシステム科学研究所が立ち上げた「次世代電子政府研究会」の議論と、同研究所が実施した「eデモクラシーに関する全国個人調査』をベースに、研究所の機関誌『コンセンサス・コミュニティ』誌で6回にわたって紹介されたeデモクラシー特集のさらに詳細な報告、という位置づけにあるものです。
編者の岩崎氏は、本書出版当時において『サイバーポリティクス』を既に出版されていて、日本のeデモクラシー研究の第一人者として活躍されていました。まだeデモクラシーと言っても海のものとも山のものとも知れず、2001年に出版された前述書にしても大半は海外の文献の要約が紹介されている、という段階のものでした。
本書の構成は、「次世代電子政府研究会」での議論を元に本研究の全体像を概説した序章と、行政(自治体職員)と議会(地方議員)、NPO(まちづくり系)をそれぞれ対象としたアンケート結果を紹介した3つの章からなります。序章では、eデモクラシーを切り口として、「公」という概念の再構築と、その主役である市民の民主主義観やコミュニティの形について論じられています。また、行政、議会、NPOを対象としたアンケートに基づく第1章~第3章では、それぞれがお互いに対してどのような印象を持っているのか、というギャップが描き出されていて興味深い内容になっています。
『コンセンサス・コミュニティ』http://www.riss-net.jp/bulletin/
■ 個人的な視点から
eデモクラシーというと民主主義や「公共」についての概念論や技術論に目が向きがちな中で、アンケート調査に基づく地に足がついた研究の成果を紹介する本書は、この分野の研究者(と言っても数は多くないでしょうが)が必ず押さえておくべき資料であるだけでなく、このアンケートの対象となった自治体職員、地方議員、まちづくり系NPOにとっても、eデモクラシーに限定せず「自分がどう見られているか」を知る大変よい鏡になるのではないかと思います。
ただし、基本的には「シンクタンクが書いたアンケートの解説」ですので、頭から最後まで通して読んでも退屈に感じる方も少なくないかもしれません。そのため、読み方としては、
(1)目次を見て面白そうだと思う項目から読む。
(2)巻末の調査票から見て対応する項目を読む。
(3)自分が当事者の項目から読む。
等ではないかと思います。
まだ国内のデータや研究の蓄積が少なく、海外の文献が引用されることの多いこの分野において貴重なデータであることは間違いありませんので、研究者や院生はぜひ手元においておきたい一冊です。
■ どんな人にオススメ?
・eデモクラシーに関する地に足のついたデータがほしい人。
■ 関連しそうな本
岩崎 正洋(編著) 『eデモクラシー』 2005年05月02日
岩崎 正洋 (編集) 『サイバーポリティクス―IT社会の政治学』 2005年04月09日
岩崎 正洋, NTTデータ システム科学研究所 『eデモクラシーと行政・議会・NPO』
金子 郁容, 藤沢市市民電子会議室運営委員会 『eデモクラシーへの挑戦―藤沢市市民電子会議室の歩み』 2005年10月21日
新開 伊知郎, 山田 英二, 春日 真紀, 金谷 年展, NTTデータシステム科学研究所 『eデモクラシーという地域戦略』
金安 岩男, 新開 伊知郎, 長坂 俊成, NTTデータシステム科学研究所 『電子市民会議室のガイドライン―参加と協働の新しいかたち』
■ 百夜百マンガ
手塚治虫や石森章太郎、水木しげる、白戸三平のような大御所の作品ももちろんなんですが、現在主流のマンガに受け継がれなかったタッチの劇画や前衛的な作品を読むことができるのが貴重です。中には弟子などを通じて形を変えて受け継がれているタッチもあるようですが。
投稿者 tozaki : 2005年10月31日 06:00
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バイト中、あまりにも暇だったもんで、本一冊、読み終わってしまいました。 岩崎正洋 [続きを読む]
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