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2006年02月25日
創発―蟻・脳・都市・ソフトウェアの自己組織化ネットワーク
■ 書籍情報
【創発―蟻・脳・都市・ソフトウェアの自己組織化ネットワーク】
スティーブン ジョンソン (著), 山形 浩生 (翻訳)
価格: ¥1890 (税込)
ソフトバンククリエイティブ(2004/03)
本書は、粘菌や蟻、都市の成長など、中央でコントロールする頭脳が無いにもかかわらずあたかも全体として知能を持っているかのように振舞う「自己組織システム」について解説したものです。
本書で解説されているのは、巨大な蟻のコロニーがあたかも都市計画を持っているかのように成長する様や、産業革命後の混沌を極めた都市であるマンチェスターが事前の意図的な計画無しに複雑な組織構造を発達させている例など、ボトムアップ式の知性とでも言うべきものたちです。
また、中世にヨーロッパのあちこちで同時多発的に「都市」が生まれ、成長して行く様子を引き合いに、新たな技術革命としてのインターネットによる社会変革を解説しています。この中では、スラッシュドットの「値付け」のシステムが、フィードバックの分かりやすい例として紹介されています。
本書は、「自己組織化」に関する様々なエピソードの紹介によって、知的興奮とこの分野への入門書として機能するものではないかと思います。
■ 個人的な視点から
本書は思いもよらないエピソード同士、例えば粘菌とエンゲルスのような普通はすぐには結びつかない組合せを自由自在に飛び回ることができ、知的興奮を与えてくれる読み物としては大変秀逸なものではないかと思います。
ただし、本書の残念な点は、一気に早口にまくし立てたかのような、全体としてのまとまりの無さが、読みにくさになっている点です。推理小説のように、スリリングにどんどん読み進んでいくことはできるのですが、特にクライマックスも無く、落ちも無いので、本書全体として結局著者は何を言いたかったのか、というのが伝わりにくいのが難点ではないかと思います。
イメージとしては、あちこちにどんどん飛び火して行く感覚は松岡正剛氏の評論に近い感じなのですが、「そろそろまとめに入るかな?」と思ったところで、プツンと切れてしまったような印象を受けました。
■ どんな人にオススメ?
・自己組織化の神秘の世界の入り口を覗いてみたい人
■ 関連しそうな本
マーク・ブキャナン (著), 阪本 芳久 (翻訳) 『複雑な世界、単純な法則 ネットワーク科学の最前線』 2005年12月21日
増田 直紀, 今野 紀雄 『複雑ネットワークの科学』 2005年11月18日
アルバート・ラズロ・バラバシ (著), 青木 薫 (翻訳) 『新ネットワーク思考―世界のしくみを読み解く』 2005年10月24日
ダンカン ワッツ (著), 辻 竜平, 友知 政樹 (翻訳) 『スモールワールド・ネットワーク―世界を知るための新科学的思考法』 2005年09月28日
マルコム グラッドウェル (著), 高橋 啓 (翻訳) 『ティッピング・ポイント―いかにして「小さな変化」が「大きな変化」を生み出すか』 2005年02月12日
スティーヴン・ストロガッツ (著), 蔵本由紀, 長尾力 (翻訳) 『SYNC』
■ 百夜百音
【IV~Maybe Tomorrow】 レベッカ オリジナル盤発売: 1985
高校の文化祭では、男はBoowyかブルーハーツ、女はプリプリかレベッカが定番でした。
ひどい時には対バン同士で持ち歌がかぶることもあったりして。
フレンズの古賀森男(フェビアン)のギターソロはかっこいいので今でもたまに弾いてます。
「Moon」に自殺した少女の「・・・先輩・・・」という声が入る、という噂が流れましたが、あれはわざと入れたのでしょうか。
投稿者 tozaki : 2006年02月25日 06:00
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