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2006年05月13日
自己組織化とは何か―生物の形やリズムが生まれる原理を探る
■ 書籍情報
【自己組織化とは何か―生物の形やリズムが生まれる原理を探る】
都甲 潔, 林 健司, 江崎 秀
価格: ¥945 (税込)
講談社(1999/12)
本書は、カオスと並ぶ「複雑系」の二本柱の一つであり、ランダムから秩序へ、ミクロからマクロへと自分で組み上がってしまう現象である「自己組織化」が、どういうところで起こり、なぜ起こるのかを解説したものです。
自己組織化には、平衡系(静的、目で見て時間的に変化していない)で生じる場合と、非平衡系(動的、ダイナミック)で生じる場合とがあり、多くの要素が集まって急激な変化が起こる「協同現象」などの「非線形」という概念が重要であることが述べられています。また、非平衡系における自己組織化においては、均等な状態からリズムやパターンが生まれるという共通の特徴があり、神経細胞における連続的インパルスの発生や、一定の時間感覚で溶液が赤と青に繰り返し変化する「ベルソフ・ジャボチンスキー(BZ)反応」等が紹介されています。
生物に関する自己組織化の紹介としては、シャジクモ(車軸藻)の節間細胞に現れる「酸・アルカリバンドパターン」や「カルシウムバンドパターン」、自己組織化の例として必ず紹介される粘菌の生活サイクル、バラバラにしても元の形に再生するヒドラの驚異的再生力、脳における神経細胞間のネットワークの構築、植物の成長等が紹介されています。
また、本書の後半は、複雑系の科学や人工生命、マイクロマシン、分子素子などの自己組織化から展開する現代科学の潮流を紹介しています。
本書は、一般向けに科学をわかりやすく紹介する「ブルーバックス」シリーズとして、自己組織化という現象を知るイントロダクションとして最適の一冊ではないかと思います。
■ 個人的な視点から
複雑系やネットワーク理論などの科学系の読み物には必ず登場する自己組織化現象ですが、起こる現象ばかりに目を向けて「何か神秘的な不思議な現象」ということを強調するような書かれ方をすることもあります。確かに自然の神秘は人々の目を科学に向けさせる大切なきっかけではありますが、一歩間違うとオカルトめいた超常現象などの疑似科学にはまり込む恐れも十分にあります。
その点で本書は、神秘的な現象の裏側を科学的に、しかもわかりやすく解説しています。理系離れが問題視される現在ですが、中高生だけでなく、ぜひ社会人の皆さんにもお奨めできる一冊です。
■ どんな人にオススメ?
・「自己組織化」のわかりやすいイントロダクションを探している人。
■ 関連しそうな本
スティーブン ジョンソン (著), 山形 浩生 (翻訳) 『創発―蟻・脳・都市・ソフトウェアの自己組織化ネットワーク』 2006年02月25日
マーク・ブキャナン (著), 阪本 芳久 (翻訳) 『複雑な世界、単純な法則 ネットワーク科学の最前線』 2005年12月21日
増田 直紀, 今野 紀雄 『複雑ネットワークの科学』 2005年11月18日
アルバート・ラズロ・バラバシ (著), 青木 薫 (翻訳) 『新ネットワーク思考―世界のしくみを読み解く』 2005年10月24日
ダンカン ワッツ (著), 辻 竜平, 友知 政樹 (翻訳) 『スモールワールド・ネットワーク―世界を知るための新科学的思考法』 2005年09月28日
スティーヴン・ストロガッツ (著), 蔵本由紀, 長尾力 (翻訳) 『SYNC』 2006年04月10日
■ 百夜百音
【シングルズ】 甲斐バンド オリジナル盤発売: 2000
さすがに世代が違うというか、自分の親よりは後の世代で、かつ自分よりは前の世代という感じです。
なんという作品だったか忘れましたが、本宮ひろしが少年ジャンプで連載していたマンガで、登場人物が酔っ払って「HERO」を歌っていた場面を覚えています。
子供心にも、「安奈」は演歌テイストが濃くてきつかった印象があります。
『KAI YOSHIHIRO Big History 1974-2000"STORY OF US"』
投稿者 tozaki : 2006年05月13日 21:00
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