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2006年08月19日
華麗なる騙しのテクニック 世界No.1の詐欺師が教える
■ 書籍情報
フランク・W・アバグネイル
価格: ¥1,680 (税込)
アスペクト(2003/12/19)
本書は、ディカプリオが主演した映画『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』の実在のモデルであり、現在は詐欺師時代の経験を生かし、文書偽造と安全対策に関する権威となっている著者が明らかにする数々の「騙しのテクニック」とその防衛策を収めたものです。
著者は、16歳から21歳までの5年間に、その大人びた風貌と類稀な知能を使って、パンナムのパイロット、小児科医、地方検事補、社会学教授、株式仲買人になりすまし、250万ドルもの小切手を換金し、世界一の詐欺師として知られるようになります。逮捕された後には、刑務所で刑期を勤め、釈放後はピザ屋弥スーパーマーケット、映画館の夜勤の映写技師などの仕事を転々とします。先々で頭のよさを認められ、登用されそうになるたびに、詐欺師の前科と保釈中の身分とが明らかとなり、著者は絶望します。著者は、「刑務所が自分を更生させたとか、道徳心を養い、改心させたとか思っているわけではない。突然に明るい光が降り注ぐこともなければ、神が語りかけることもなかった。ただ私は、大人になっただけなのだ」と語るとともに、「二度目のチャンスさえ与えてもらえれば、それを活かせると知っていたが、与えようとしない社会に怒りを感じていた」と語っています。
そんな著者に転機が訪れるのは、保護監察官に勧められて、保安官事務所や治安官事務所、地元のFBI捜査官や郵政監察官に、自分がしてきた詐欺の手口のレクチャーを始めてからです。この評判を聞きつけ、ターゲットというディスカウントストアからもレクチャーの依頼を受けます。著者は、これらの仕事を通じて、自分が偽造や小切手詐欺についてだれよりも精通していること、そして、その知識を正しい方向に活かせば、人々の力になれることを知り、その計画を実行します。著者は、それまで自分が常習的に搾取してきた相手である銀行に、行員に対する1時間のレクチャーをお試しでやらせてくれないか、内容に価値がなければなにもいらない、有益であれば500ドル払って欲しい、と持ちかけます。この結果、著者は、「ホワイトカラー犯罪の専門家」として銀行業界で評判になり、次にはホテルや航空会社からもお呼びがかかるようになります。
著者は、その後25年間この仕事に携わり、報酬も高くなったが、FBIアカデミーなどの法執行機関でのレクチャーについては、まったくのボランティアであること、それが過去の償いであることを語っています。
本書で詐欺の手口を明かすことについて、著者はその危険性を承知の上で、この本を読むことが、「ビジネスマンや消費者として役に立つ知識」になること、そして、犯罪者だけが手口を知っているべきではないことが本書の目的であることを述べています。
本書の第2章以降には、小切手や偽札、横領、話術、偽造カード、ATM、ネット詐欺などあらゆる種類の騙しの具体的なテクニックが解説されています。著者が「現役」であった時代には、アパートを借り、他人名義の運転免許証を入手し、預金口座を開き、10日待って小切手帳を入手しなければならなかったのに対し、いまでは小切手が簡単に手に入るようになったことを指摘しています。そして、小切手に関しては、「人物ではなく小切手そのものを見ろ」という重要な原則が守られていない例として、でたらめの住所や署名が書かれた小切手が換金されている例を示しています。また、レーザープリンターで印刷された小切手が、マニキュアの除光液であるアセトンやスコッチテープで簡単に偽造されてしまう手口等も解説されています。
また、ショッピングモールの商品券がカラーコピーされてしまうことや、バーコードラベルの貼り換えの手口、2色のインクしか使われていないアメリカ紙幣ほど偽造しやすいものはないこと、横領犯を捕まえても金は返ってくる見込みはないが「1099」という支払い証明の政府への提出をちらつかせるのが効果的なこと、よく働く人ほど横領を働く可能性が高いこと、定番であるマスタード詐欺や銀行を捜査するFBI捜査官詐欺、日本でも問題になったATMを使った数々の犯罪(ショルダー・サーファー、お札取出し扉に接着剤)、著者自信が被害にあったというネット詐欺、数々の偽ブランド品、富裕層を対象とした「金持ちサークル」を謳った投資詐欺などの手口が紹介されています。
本書の巻末には、ID窃盗の遭いやすさをチェックする14項目のチェックリストがあり、書類の処分方法に注意すること、そして、基本として、自分の個人データを「教える必要性」があるのかを常に考えること、理由の説明を求める習慣を持つことを述べています。
本書は、詐欺に遭いたくない人はもちろん、『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』の続きが気になる人にもお奨めの一冊です。
■ 個人的な視点から
本書には、古典的な釣り銭詐欺の手口が紹介されています。
手口自体はよくあるものですが、著者は、これをテレビ番組『トゥナイト・ショー』で、警戒する司会者を相手に2回も実演して見せてみます。
このやり方は、『ドラえもん』第9巻の「世の中ウソだらけ」でもジャイアンがのび太からアイスを騙し取る手口として使われています。
○変ドラ第九回「世の中うそだらけ」
http://hendora.com/hendora/hendora09/hendora9.htm
■ どんな人にオススメ?
・自分は騙されないぞ、と思っている人。
■ 関連しそうな本
フランク アバネイル, スタン レディング (著), 佐々田 雅子 (翻訳) 『世界をだました男』 2006年03月19日
ゴードン・スタイン/編著 井川ちとせ/〔ほか〕共訳 『だましの文化史 作り話の動機と真実』 2006年03月18日
デービット・カラハン (著), 小林 由香利 (翻訳) 『「うそつき病」がはびこるアメリカ』
DVD 『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』
■ 百夜百音
【Singles(1976-2005)】 Char オリジナル盤発売: 2006
個人的にはチャー大好き世代よりちょっと下の(加藤)茶ー大好き世代なんですが、それにしても歳とってもかっこいいです。
『Johnny,Louis&Char since1985~1994』
投稿者 tozaki : 2006年08月19日 06:00
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