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2007年09月17日

外資の3倍速仕事術―「できる自分」へのムダ消しレッスン!

■ 書籍情報

外資の3倍速仕事術―「できる自分」へのムダ消しレッスン!   【外資の3倍速仕事術―「できる自分」へのムダ消しレッスン!】(#970)

  奥井 規晶
  価格: ¥1470 (税込)
  日経BP社(2003/04)

 本書は、日本IBMから戦略コンサルタントに転身した著者が、転職直後の「敗北感と屈辱感、自己嫌悪に満ちた、私の人生において最も長い1年間」に身につけた「不安でも仕事ができコツ」を解説しているものです。著者は、これらのコツの中でも、
(1)百ミツの法則:本質的に重要なことだけを取捨選択する
(2)タテ・ヨコ思考:全体を構造化して理解する
(3)So What?×3:理解を深める
(4)3軸理論:ひとひねり加えて付加価値を増す
などを挙げ、「これらをマスターすることで、私の生産性は明らかに3倍以上向上した」と述べています。
 序章「『3倍速仕事術』のススメ」では、著者が「SE→プロジェクトマネジャー→ITコンサルタント→大企業の管理職→経営コンサルタント→経営者」とキャリアを積む中での実感として、「年収は仕事のスピード感覚に比例する」と述べ、経営コンサルタントは、「スピード感覚は経営者と同等かそれ以上でなくてはならない」と語っています。
 「タテ・ヨコ思考」については、「タテ・ヨコの分類が最も視覚的にわかりやすく全体構造を理解しやすい」と述べています。
 「So What?×3」については、「他人に対してではなく、自分に対して繰り返して」、「So What?(だから何なの?)」と問い直すことで、本質を掘り下げると述べています。
 「3軸理論」については、「物事を『時間』、『視座・立場』、『アナロジー』の3軸でとらえ、何か面白くて付加価値のありそうな『ひとひねり』を捻出すること」であると述べています。
 著者は、これらの「3倍速仕事術」の「コツ」を身につけた上で、どんどん仕事が増えていった上で真価を発揮するのが、「3倍速時間管理術」であると述べ、そのコツとして、
(1)「百ミツの法則」にしがたい、仕事の優先順位の高いものから3つだけに注力する。
(2)すべての仕事は、3倍速で集中できる単位(タイムスロット)に分けて管理する(タイムスロットマネジメント)
(3)常に複数の仕事を同時並行で進める(コンカレントワーキング)
(4)夜は残業せず、休みには好きなことをする(ノーオーバータイム)
の4点に集約しています。
 第1章「『百ミツの法則』でムダを消そう!」では、外資系コンサルティング会社の経営者として「バルクタスク(膨大な量の仕事)」に取り組む著者のタイムマネジメント法として、「とりあえず3つだけコンカレントにできる重要な仕事を選び、それらに常に注力する」一方で、「あまり重要でない仕事はそのタイムスロットの合間にこなす」と述べています。
 第2章「『タテ・ヨコ思考』と『So What?×3』」では、「タテ・ヨコ思考」の作業として、
(1)キーワードを洗い出す
(2)タテ・ヨコのグラフ、または表にして見る
(3)もれがないかを検証する
の3つを挙げ、これらの作業によって、「物事や課題を分類し、全体構造を把握して分析する」と述べています。
 また、「So What?×3」を、「ロジカルシンキング」的に言うと、「ロジカルツリーを3段階層化すること」であると述べ、その基本形として、
(1)What:構造を掘り下げる
(2)WHy:原因を掘り下げる
(3)How:どうすべきかの解決策を掘り下げる
の3点を挙げています。
 第3章「本質をつきつめ賢く説得する『3軸理論』」では、「3軸理論」は説得の場の「最後の一押し」で使われる理論であるとして、
・時間軸――時間の観点から新しい切り口を示し、納得間を加える
・視座・立場軸――視座を変えて客観性を持たせる
・アナロジー軸――わかりやすい話に置き換えて納得間を増す
の3つの観点を示しています。
 第4章「実践・『3倍速時間管理術』」では、「よくできる人」を、「工夫の度合」と「やる気」の2つの軸から、
       <工夫の度合>
          高
 C        ↑ A
   世渡り上手  | 典型的エリート
低←――――――――+――――――――→高<やる気>
 D        | B
   ダラダラ   |  がむしゃら
          低
の4つのタイプに分類し、「工夫」を積極性の高い順から、
(1)段取りをよく考えて効率のよいやり方を探る
(2)よく知っている人に聞いて効率のよいやり方や答えを教わる
(3)誰かにやらせてしまうか断ってしまう
の3つ挙げています。
 本書は、いつも仕事に追われている自分から抜け出したいひとには一読の価値のある一冊です。


■ 個人的な視点から

 「3倍速仕事術」という言葉を聞いて、
「よし、今と同じ時間で3倍の仕事ができるぞ」
と思うか、
「今の3分の1の時間で、今と同じ仕事ができるぞ」
と思うかで人間のタイプが分かれるような気がします。
 ただし、毎日深夜まで残業して人の「1.5倍」の仕事をしている人が、「3倍速仕事術」を使えば「4.5倍」の仕事ができるかといえばそういうものでもなく、本書の内容的には、残業しない(ノー・オーバータイム)で「3倍」の仕事をする、というイメージなのでしょう。


■ どんな人にオススメ?

・仕事の「加速装置」(by『サイボーグ009』or『虎よ、虎よ!』)を身につけたい人。


■ 関連しそうな本

 デビッド アレン (著), 田口 元 (翻訳) 『ストレスフリーの仕事術―仕事と人生をコントロールする52の法則』 2007年09月09日
 デビッド・アレン (著), 森平 慶司 『仕事を成し遂げる技術―ストレスなく生産性を発揮する方法』
 Thomas A. Limoncelli (著), 株式会社クイープ (翻訳) 『エンジニアのための時間管理術』 2007年01月06日
 アレック マッケンジー (著), 倉田 良子 (翻訳) 『時間の罠(タイムトラップ)―タイム・マネジメント20の鉄則』
 梅森 浩一 『残業しない技術』 2005年05月15日
 行本 明説, 日本タイムマネジメント普及協会 『図解・仕事術 最強の時間力―タイムマネジメントの法則60』


■ 百夜百音

The Best of Simon & Garfunkel【The Best of Simon & Garfunkel】 Simon & Garfunkel オリジナル盤発売: 1999

 高校時代の英語の先生がS&G好きだったので、英語の時間に歌詞を配布されて聴かされました。当時の政治情勢はわかりませんが、今聴いてもいい曲です。

『Bridge Over Troubled Water』Bridge Over Troubled Water

投稿者 tozaki : 2007年09月17日 21:00

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