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2007年09月09日

ストレスフリーの仕事術―仕事と人生をコントロールする52の法則

■ 書籍情報

ストレスフリーの仕事術―仕事と人生をコントロールする52の法則   【ストレスフリーの仕事術―仕事と人生をコントロールする52の法則】(#962)

  デビッド アレン (著), 田口 元 (翻訳)
  価格: ¥1575 (税込)
  二見書房(2006/05)

 本書は、「仕事や生活の雑事に常に追いかけられているような気分」から解放され、「これまで逃してきたチャンスを活かし、創造的な思考を楽しむ余裕を取り戻」すための新しいアプローチである「GTD(Getting Things Done)」の根底に流れる52の「うまくいく考え方」を紹介することで、ストレスフリーの環境を手に入れることを手助けしているものです。
 著者は、今の仕事と昔の仕事との違いとして、「仕事の終わりがどんどんはっきりしなくなっている」ことを指摘し、こうした「終わりのはっきりしない仕事」、すなわち「やりかけの仕事」が頭の中にどんどん溜まっていくと述べています。そこで、GTDでは、この問題に対して、
(1)頭の中の「やりかけの仕事」を全部書き出す
(2)次に取るべき行動を決める
(3)信頼できるシステムでやるべきことを管理し、定期的に見直す→「週次レビュー」
の3つのステップによる解決策を示しています。
 第1章「創造力は、すっきりとした頭から」では、集中力と全体把握という2つの視点のバランスが必要であるとして、「あなたが全体を見渡せば見渡すほど、目の前のことに集中できるようになる。そして目の前にことに集中すれば集中するほど、物事の本質が見えてきて、全体を見渡す力が増していくのだ」と述べています。
 また、「すべての仕事を把握してはじめて、優先順位をつけることができる」として、生産性を下げている大きな要因が、日頃、「重要かつ緊急な」仕事にかまけて無視していた、「重要だけど緊急ではない」仕事であると指摘し、さらに、「この現象は世界中どこにでも見られるもの」であり、「繰り返し繰り返し再現され、永久機関さながら、永遠に断ち切ることのできないもの」であると述べています。そして、その理由の一つとして、「仕事の優先順位をABCでランク付けしましょう!」という間違った手法を挙げ、「仕事の優先順位はすべての『やりかけの仕事』を把握してこそ意味がある」と述べています。
 さらに、「心に余裕がなければ創造性など望むべくもない」として、我々が、「頭の中をいっぱいにしておくことによって、自分があたかも頭脳明晰で、仕事をたくさんやっているような気になることができる」という「困った問題」に陥りがちなことを指摘し、「無意識に抱いている恐怖に立ち向かい、自分のすべてを紙の上にさらけ出した人たち」こそが、「すばらしい解放感」を得ることができ、「不必要なストレスから解放され、自信に満ちあふれてくる」、「真に創造的な力を得ることができた」と述べています。
 著者は、「『考えない』というのは、なんと素晴らしいことだろう」と述べ、「毎週かならず『やるべきこと』をレビューする機会があるとわかっていれば、次の機会までまる1週間の間、『やるべきこと』について全く考えなくてよい、という贅沢を味わうことができるのだ」と語っています。
 第2章「成果を生む集中の仕方」では、「何事にもくじけないための、ごくシンプルな秘訣」として、「『何をするにもベストを尽くそう』と決心すること」を挙げ、「今この瞬間から、誰にでもできること」であり、「状況に応じて様々な形を取りうる、生き生きとした、躍動感にあふれる体験」であると述べています。
 第3章「成果を生む枠組みを作る」では、ドラッカーが、知識労働者の最も大事な仕事が「仕事を定義すること」であると述べていることを紹介し、そのための要素として、
(1)自分がなぜその仕事をしようとしているのか考えること。
(2)その仕事を片づけるために次にどんな行動を起こす必要があるのかを考えること。
の2点を挙げています。そして、「これらの2つの要素は、プロジェクトを適切に定義し、リスト化して管理することによって解決することができる」と述べています。
 第4章「リラックスして、さあ始めよう」では、「人が成長するとき、意識で捉えられることはさして重要ではないことがある。それよりも無意識下で、自分でも気づかないうちに起こっていることこそが素晴らしいときがある」と述べ、「たとえるならば表面的な変化は料理番組のシェフのようなものだ。素晴らしいのはシェフではない。そこでゆったりとかき混ぜられている鍋の中にこそ神秘が潜んでいるのだ!」と語っています。
 また、「プロジェクトは実行不可能」であり、「そこに至るまでの一つ一つの行動こそが実行可能」であると述べ、「具体的に目に見える次の行動が決定されない限り、『できるだけ早く』は『決して進まない』になってしまう」と述べています。
 さらに、ヨットの上での、「だれかが吐きそうになったら舵をとらせてやれ」という言葉を紹介し、「自分が乗り物を動かす張本人であれば、もっと深いレベルの平衡感覚を持つことができる」と述べ、「GTDの手法である、収集・処理・整理・実行をしているときに気分が良くなる理由は、何もそれによって仕事が減るからではない。その作業をすることで、自分が人生の運転席に座ることができるからなのだ」と語っています。
 第5章「基礎を忘れずに」では、GTDの5つのステップとして、
(1)収集する・・・・あなたの注意を引くものすべてを、一つ残らず「in-box」に入れてしまおう。
(2)処理する・・・「in-box」から一つずつやるべきことを取り出し、それについて行動を起こすかどうかを決める。
(3)整理する・・・ステップ2の結果を適当なカテゴリーに分ける。
(4)レビューする・・・カレンダーと「次にとるべき行動」リストを毎日見直す。このプロセスを維持するためには週次レビューを絶対に行わなくてはいけない。
(5)実行する・・・「次にとるべき行動」リストを見直し、現在の状況、持ち時間、エネルギーレベル、優先順位を考慮して行動に移す。
の5点を紹介しています。
 さらに、「行動につなげるための5つのステップ」として、
(1)目的、判断基準を決めよう
(2)望ましい結果をイメージしよう
(3)ブレーンストーミング
(4)考え得るオプションを整理しよう
(5)次にとるべき行動は?
の5点を挙げています。
 本書は、日々の仕事にストレスを感じている人には、ぜひ一読をお薦めしたい一冊です。


■ 個人的な視点から

 仕事術系の本は数多く出ていますが、本書の著者が推奨する「GTD」は、「Biz.ID」などのサイトで盛り上がっています。
 なにより、とりあえずやらなきゃならないことを書き出してみる、という汎用性の高さが多くの業界に通用するポイントになっているようです。


■ どんな人にオススメ?

・ストレスなく仕事をしたい人。


■ 関連しそうな本

 デビッド・アレン (著), 森平 慶司 『仕事を成し遂げる技術―ストレスなく生産性を発揮する方法』
 Thomas A. Limoncelli (著), 株式会社クイープ (翻訳) 『エンジニアのための時間管理術』 2007年01月06日
 アレック マッケンジー (著), 倉田 良子 (翻訳) 『時間の罠(タイムトラップ)―タイム・マネジメント20の鉄則』
 梅森 浩一 『残業しない技術』 2005年05月15日
 行本 明説, 日本タイムマネジメント普及協会 『図解・仕事術 最強の時間力―タイムマネジメントの法則60』
 奥井 規晶 『外資の3倍速仕事術―「できる自分」へのムダ消しレッスン!』


■ 百夜百音

三好鉄生 ベストセレクション【三好鉄生 ベストセレクション】 三好鉄生 オリジナル盤発売: 2001

 「すごい男の唄」や「涙をふいて」などテレビのCMソングで存在感を示していましたが、いまだにカラオケの席での「あ、ドンドン!」は存在感を保ち続けています。

投稿者 tozaki : 2007年09月09日 06:00

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