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2007年09月06日
最強集団ホットグループ奇跡の法則―成果を挙げる「燃えるやつら」の育て方
■ 書籍情報
【最強集団ホットグループ奇跡の法則―成果を挙げる「燃えるやつら」の育て方】(#959)
ジーン・リップマンブルーメン (著), ハロルド J.レヴィット, 上田 惇生 (翻訳)
価格: ¥1,680 (税込)
東洋経済新報社 (2007/03)
本書は、情熱を持って成果を挙げる、「ホットグループ」について解説しているものです。ホットグループは「組織図上の一単位」ではなく、「メンバーに共有されるミッション中心の心のあり方」であるとされています。
著者は、ホットグループが中心的な存在となる理由として、
(1)イノベーションの重要性が高まったこと。
(2)ピーター・F・ドラッカーが命名した「知識労働者」なる人たちが中心的な存在となったこと。
(3)あらゆることが複雑化したこと。
の3点を挙げています。
第1章「奇跡の集団ホットグループ」では、「ホットグループとは一つの心のあり方である」と述べ、「メンバーの頭の中は、果たすべきミッションでいっぱいとなり高度の熱を帯びてくる。そして、通常とは違った行動、集中力、力強い姿勢が生まれる」と述べています。
そして、
・ラーチバッカー大尉の造船所におけるマネジメント・グループ
・ビル・ゲイツのプログラミング・グループ
・航空宇宙産業のプロジェクト・チーム
・『ヒルストリート・ブルース』の制作現場
・マッキントッシュを生んだパソコンおたく集団
・ケネディのエクスコム
等のホットグループを紹介し、これらのグループの共通点として、
・重要なミッションに携わるという誇りを持っていた。
・ミッションが支配していた。個々の人間関係はさほど需要ではなかった。
・活動期間は長くはなかった。しかし、メンバーにとってはいつまでも懐かしく輝かしい思い出となった。
の3点を挙げています。
第2章「希望の種を蒔く」では、ホットグループが成長する環境として、
(1)親組織がホットグループの発芽に気づいていない。
(2)トップマネジメントそのものがパトロンになっている。
(3)組織が本当に変化しようとしている。
(4)すでに組織が危機下にある。
の4つの点を挙げています。
第3章「戦略はミッションに従う」では、ホットグループを、「情緒的な集団ではない。カルト集団でも日本型のチームでもない。議論百出の仕事集団である。ホットグループはミッション至上主義である。メンバー相互の感情や親組織に配慮する暇はない。このため、外部からは組織全体のチームプレーに無関心な無法者との見方がされる」と述べ、その欠点は、「迅速な思考と創造力」によって埋め合わされ、彼らが、「多様性を好む」と同時に、「暗黙か明示的かを問わず、一定の思考の枠組みと価値観」を持ち、「正しいこと正しくないことについて同じ考え方を持つ」と解説しています。
第5章「いかにして『やつら』の魂に火をつけるか──リーダーたる者の条件」では、ホットグループのリーダーのタイプを、
(1)指揮者型:プレイング・マネジャー的なリーダー。
(2)パトロン型:グループを激励し支えるが、日々の活動をともにはせず、触媒としての役割を持つ。
(3)炎の番人型:かたくなにミッションに取り組み、前進させる人。
の3つに分類しています。
第6章「『人』の共鳴からスタートする──指揮者型リーダーのための12の心得」では、「ホットグループのリーダーであるということは、行政機関を指揮するというよりも、誠二キャンペーンを指揮するのに似ている。大企業の一部門をマネジメントするというよりも、厳しい戦闘態勢下で分隊を率いるといった方が近い」と述べています。
そして、指揮者型のリーダーがグループをホットにするための心得として、
(1)仕事ではなく人から考える
(2)持てるものは総動員
(3)親組織に売り込む
(4)ミッションの価値を明らかに
(5)弱者を装う
(6)自由を設定する
(7)共同体意識を育てる
(8)息抜きも必要
(9)クールダウンする
(10)燃え尽きさせない
(11)危機を乗り越える
(12)意味づけを行う
の12点を挙げています。
第7章「野生の叡智を躍動させる──パトロン型リーダーのための10の心得」では、
(1)考えをはっきり伝え、それを行動で示す
(2)リーダー候補を見極め支援する
(3)野鴨を採用し応援する
(4)人選をグループに任せる
(5)不適切な人材は出てもらう
(6)貴重なメンバーを失ったときの対処
(7)外部と競争させる
(8)組織内の他のグループと競争させる
(9)若者に聞く
(10)メンバーではなくグループ全体に報いる
の10点を挙げています。
第8章「多様なものに自由を与える」では、
・放射型グループ
・円形グループ
の2つの構造を示した上で、「この変化の時代により適しているのは円形である。階層が少なく相互のつながりが強い組織構造が、これからの世界が求める自己改革とイノベーションを生む。ホットグループは円型を好む」と述べています。
また、ホットグループが短命な理由として、
(1)機能ではなくミッションを中心に組織されているので、目的であるミッションが達成されれば、それ以上活動する必要はほとんどない。
(2)ホットグループそのものが長命を望まない。
(3)活動的で代謝率が高い。
(4)解放性と柔軟性が強さの源であると同時に脆さの原因となる。
の4点を挙げています。
第9章「親組織とのトラブルを回避する方法」では、ホットグループと親組織の関係が特殊である点として、
(1)ホットグループはミッションのみを重視し、親組織を「ミッションに関係あるか関係ないか」という一つの視点からしか見ることができない。
(2)ホットグループは孤立しやすい。
(3)ホットグループは気まぐれである。
の3点を挙げています。
第10章「『想定外』の動きで大組織を変革する方法」では、「改革は海老の脱皮に似ている。脱皮したてで殻が柔らかく壊れやすい時期には、捨てられた古い硬い殻の保証と、新しい殻が固まってようやく手に入る新しい保証との間のバランスを取らなければならない」と述べ、人がその時期に不安を感じることを指摘しています。
第12章「失われた個を求めて」では、「ホットグループで働くことには中毒性がある。ホットグループを経験してから定型的な仕事に戻ることは難しい。ホットグループの活気と刺激が恋しい」と述べたうえで、
・「二度とごめんだ」という気持ち
・「次のプロジェクトを始めよう」という気持ち
の「誰もがかなり矛盾した感情にとらわれる」と述べています。
本書は、正体をつかみにくい「ホットグループ」について、多くの角度から光を当てた一冊です。
■ 個人的な視点から
「最強集団」「奇跡の法則」というと良いことばかりな印象を与えますが、重要な点は、彼らが同じ組織にいたら「嫌な奴ら」だということです。そしてそういう集団が飛びぬけた成果を挙げることの不思議さが「奇跡」であり、その「法則」を解き明かそうとしたところに本書の価値があるのではないかと思います。
■ どんな人にオススメ?
・組織内で嫌われてもミッションを完遂したい人。
■ 関連しそうな本
ヴルーム, 坂下 昭宣 『仕事とモティベーション』 2006年02月17日
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■ 百夜百マンガ
柏のカフェに置いてありました。
東京じゃないですが、こういう雰囲気は好まれているようです。
投稿者 tozaki : 2007年09月06日 20:00
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