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2007年11月15日
「女性を活かす」会社の法則
■ 書籍情報
【「女性を活かす」会社の法則】(#1029)
植田 寿乃
価格: ¥1470 (税込)
日本経済新聞出版社(2007/06)
本書は、「女性を生かす組織」をテーマに、5つの会社を勤務してきた著者自身の経験を元に語ったものです。
第1章「女性を活かせない会社にもう未来はない」では、「ただ会社を活性化するために女性を活かすという方程式を信じるような意識だけではだめ」で、「女性が生き生き働けるような組織を作っていくことこそが、これからの自分達の企業の生死に関わる」と指摘しています。
また、「社員の一人ひとりが、自らの生活と仕事を無理なく両立し、活き活きと働けるような企業風土」を歓迎するのは女性だけではなく、ライフワークバランスを大切にする現代の若い男性社員も、同じような環境を望んでいると述べています。
著者は、モチベーションの高い会社の共通点として、
・個人が「キャリア自立」をし、目標を持っている
・フラットな組織、柔軟な人事
・「人間力」のある経営陣・管理職が多い
・社内コミュニケーションが活発
・女性が活き活きと働いている
の5点を挙げています。
第2章「女性活用はまず意識改革から」では、働く女性の悩みとして、
・周囲にロールモデルがいない
・自分の未来像が描けない、キャリアの考え方がわからない
・頑張っても、会社の風土が変わらない
・世の中の情報に「取り残され感」を感じる
の4点を挙げた上で、働く管理職女性の悩みとして、
・他の女性たちから孤立してしまう
・「女だから」と思われるので制度が使えない
・メンターがいない
・ロールモデルがいない
の4点を挙げています。
第3章「キーワードは『メンター』『ロールモデル』」では、メンターに望まれる条件として、
・人間力がある
・ある程度の地位・権限を持っている
・直属の上司ではない関係
・見返りを期待しない
の4点を挙げています。
また、企業側がロールモデルの設定に失敗する理由として、「女性たちにとってのロールモデルではなく、企業側にとってのロールモデルとなる人を選定してしまう」ことを挙げ、
・スーパーウーマン
・「ガンダム女」(男性と同じように働く女性)
の例を挙げ、今の女性が憧れる女性像が、「肩の力が抜けていて、バランスよく楽しそうに働いている、そして仕事の実績を出している」女性であると述べています。
そして、ロールモデル設定のポイントとして、
・ロールモデルには多様性が必要
・年齢によって段階的に設定する
・ロールモデルにはフォローアップ体制が必要
の3点を挙げています。
第4章「職場の『男子更衣室』脱皮計画」では、これまでの日本企業の多くが、「部活の男子更衣室のようなノリ」をもった男ばかりの空間であったと指摘しています。
そして職場のタブーとして、
(1)体育会系的な叱咤や命令
(2)タバコ部屋で仕事の話をする
(3)部下の相談ごとに「飲みニケーション」で対応する
(4)休日出勤、残業の多い人を「仕事熱心だ」と称える
(5)「女のくせに」、「女性だから」
(6)「○○ちゃん」とよぶ
(7)お菓子で「餌付け」しようとする
(8)女性を褒めすぎる
(9)恋愛、結婚、妊娠に関して話題を振る
の9点を挙げています。
第5章「女性を活かす上司、潰す上司」では、モチベーションストッパー上司の傾向として、
(1)専制君主の「信長上司」「卑弥呼上司」
(2)性悪説の「殺し屋上司」
(3)成果主義の弊害「チューリップ上司」
(4)すべて頭で解決「アンドロイド上司」
(5)エリート主義の権化「スワット上司」
の5点を挙げています。
一方で、女性を活かす管理職として、
(1)自己理解ができている
(2)他人が理解でき、他人を尊重するコミュニケーションができる
(3)状況により適切なリーダーシップを発揮できるか
(4)ストレスマネージメントについての知識がある
(5)部下に対して、カウンセリングやコーチングの知識・スキルがあるか
(6)女性のワークライフバランスに対して理解がある
(7)セクハラに関する知識がある
の7点を挙げています。
第6章「実践・女性活用『最初の一歩』」では、
・自社の実態を知ること
・なぜ取り組むのか、目的を明確にすること
・ピンポイント対応ではなく長期的計画を
・制度整備と同時に、意識改革、組織風土改革を
・意識改革は経営層、管理職、人事開発部門から
・女性のコミュニティの形成
などのポイントを挙げています。
本書は、女性の活用が喫緊の課題となっている経営者や人事担当者はもちろん、女性の部下や上司を持つ人にもお勧めの一冊です。
■ 個人的な視点から
本書の内容自体は、比較的オーソドックスですが、読みやすく簡潔にまとまっているので、ビジネス書を読みなれていない人も抵抗なく読めるのではないかと思います。
■ どんな人にオススメ?
・自分は女性社員の気持を理解できている、と思っている人。
■ 関連しそうな本
佐野 陽子, 志野 澄人, 嶋根 政充 (編著) 『ジェンダー・マネジメント―21世紀型男女共創企業に向けて』 2005年12月06日
ロザベス・モス カンター (著), 高井 葉子 (翻訳) 『企業のなかの男と女―女性が増えれば職場が変わる』 2005年10月11日
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赤岡 功, 長坂 寛, 渡辺 峻, 筒井 清子, 山岡 煕子 『男女共同参画と女性労働―新しい働き方の実現をめざして』 2005年09月08日
大沢 真理 『男女共同参画社会をつくる』 2007年3月6日
伊藤 公雄 『「男女共同参画」が問いかけるもの―現代日本社会とジェンダー・ポリティクス』 2007年05月19日
■ 百夜百マンガ
劇画の第一人者の絵師でありながら、すべてMacとタブレットで描かれたという作品。こんな作品を描いているのにコンピュータとシンセ好きというオヤジはなんだか楽しそうです。
投稿者 tozaki : 2007年11月15日 22:00
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