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2007年11月25日
知の編集工学
■ 書籍情報
【知の編集工学】(#1039)
松岡 正剛
価格: ¥672 (税込)
朝日新聞社(2001/02)
本書は、「編集工学研究所」の所長である著者が、単に雑誌や新聞に限らず(著者自身は伝説の雑誌『遊』の編集長でもあるのですが)、「人間の活動に潜む最も基本的な情報技術」である「編集」の入門書として著したものです。
著者は、「編集」を、「該当する対象の情報の構造を読み解き、それを新たな意匠で再生するもの」と定義しています。そして、「編集」が本質的には「遊び」と同じ性質を持つとしながら、人間に潜む<編集能力>あるいは<自己編集力>に言及しています。
著者は人間の「脳」に着目し、情報を<意味単位のネットワーク>にリンクさせ、この分岐の中を次々と進むことを<思考>と位置づけ、このことによって人間の脳は、14、5時間の情報を5、6分の情報に短縮する<情報圧縮>が可能になると述べています。
また、日本社会がハード面において「情報化」することは「編集化」することを意味しないとして、「ハードの情報化(情報技術)とソフトの編集化(文化技術)の合体」の必要性を主張しています。
なお、本書のタイトルである「編集工学」という言葉は著者の造語であり、「私がふと<編集工学>(Editorial Engineering)という言葉を思いついたのは、1980年前後のことだった。」ということが述べられています。
本書は元々、10年ほど前に出版されたものですが、この10年で私たちの扱う情報の量は格段に増え、情報を扱う技術としての「編集工学」の重要性も大きく増しているのではないかと思います。
■ 個人的な視点から
著者の松岡氏は、「行政経営百夜百冊」のネタ元のサイト「松岡正剛の千夜千冊」の主であり、千夜千冊は今も続行中で、最新は1207夜にまで達しています。
「編集」という言葉をこれだけ突き詰めた人はいないんじゃないかと思うんですが、雑誌の時代以上に、ネットと検索の時代にあっては「編集」という言葉は重要性を増しているのではないかと思います。
■ どんな人にオススメ?
・「編集」という言葉の意味を考えたい人。
■ 関連しそうな本
松岡正剛 『松岡正剛千夜千冊(8冊セット)』
松岡 正剛 『フラジャイル―弱さからの出発』 2005年11月23日
金子 郁容, 松岡 正剛, 下河辺 淳 『ボランタリー経済の誕生―自発する経済とコミュニティ』 2005年08月29日
松岡 正剛 『17歳のための世界と日本の見方―セイゴオ先生の人間文化講義』
松岡 正剛 『花鳥風月の科学』
松岡 正剛 『日本という方法―おもかげ・うつろいの文化』 2007年06月09日
■ 百夜百音
【The Sound of Music】 Original Motion Picture Soundtrack オリジナル盤発売: 1965
日本人の多くはこの曲を聞くと京都に行きたくなってしまうらしいですが、よくよく聞くとやっぱりヘンな曲です。
投稿者 tozaki : 2007年11月25日 21:00
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