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2008年04月10日
働くパパのための「幸福な家族」のつくり方
■ 書籍情報
【働くパパのための「幸福な家族」のつくり方】(#1176)
あいはらひろゆき, 読売広告社ネオパパ研究プロジェクト
価格: ¥1365 (税込)
日経BP社(2007/2/15)
本書は、「かつては『やり手ビジネスマン』としてあこがれの存在でもあった、家庭を顧みない仕事人間たち」が、「いまやすっかり時代遅れと見なされ」、「家族があこがれの対象になっている」時代に、若い父親予備軍からの多くの支持を集める「新しい父親のスタイル」を提案しているものです。
第1章「『幸福な家族』のつくり方」では、父親たちのとっての最大のテーマとして、「仕事と家庭の両立」を挙げ、「日本ではワークライフ・バランスと言えば、働く女性の育児問題だという認識が特に強い」が、「これは実は、父親にとっても重要な問題」だと指摘し、労働問題の先進地域である北欧諸国の施策として、ノルウェーの「パパ・クオータ制」やスウェーデンの「サバティカル休暇制度」、フィンランドの「ジョブローテーション制度」などの父親も対象にした長期休暇制度を紹介しています。
そして、ワークライフ・バランスの実践のための提案として、「わがまま社員」になる勇気を持ってほしいと述べ、「わがまま」な仕事の仕方で生きていくためには、
・仕事の実力をつけること
・スケジュールや内容以外のことでわがままは言わないこと
等を挙げ、「仕事に対して、いい意味でわがままになることは、仕事の質や能力を高めることに通じる」と述べています。
また、「仕事と家族の狭間で動きが取れなくなる」時には、「いま、本当に重要なのはどっちだ?」と自問する「プライオリティ・シンキング(優先順位発想)」を徹底すると述べています。そして、「会社と違って、家族はぼくらのがんばりに、ちゃんと理解を示してくれ」、「ぼくらのがんばりに必ず応えて」くれると述べ、「だからこそ、綱渡りのようなハードな生活でも、何とか頑張っていける」と述べています。
著者は、「幸福な家族」を、「総合的人間力に満ちたメンバーが円滑なコミュニケーションを行なう家庭」であると述べ、「かつて、会社と社員が、そしてその家族が密接に繋がっていた時代には、家族のブランドシンボルは父親」だったが、「ぼくらにとっての『幸福な家族』づくりとは、オンリーワンの家族ブランドをつくること」であると述べています。
第2章「いまどきの父親たち(ネオパパ vs オールドパパ)」では、「ネオパパの特徴」として、
(1)父親を楽しむ――とにかく前向き、積極的!
(2)親子で共通の夢や目標を持つ――子どもと一緒に体験したい!
(3)積極的な子ども消費――子供服選びは最高!
(4)幼い頃からの教育環境重視――お受験ブームの先導者
(5)子どもの食は父親の担当――情報収集は欠かせません!
(6)子どもとの会話重視――テレビよりも食事、絵本だ!
(7)子どもと街を歩くのが大好き――娘連れの姿を見られたい!
(8)かっこいいパパでありたい――おしゃれは自己証明なんだ!
の8点を上げ、「家族を愛し、ときに甘やかしや消費専攻になりながらも、父親として子どもとのコミュニケーションや子育てでの関わりを積極的に楽しもうとしている父親たち。そして、いくつになってもおしゃれで、素敵な男としてありたいという意識を持ち続ける父親たち」という「新しいタイプの父親=ネオパパ」が増えてきていることが「データからも裏付けられた」と述べています。
第3章「ネオパパ、3つのタイプ」では、父親のタイプを、「情報感度の高さ」と「個性、自分らしさ重視か保守的、社会性重視」かの2つの軸で分類し、ネオパパについては、
(1)コンサバ優秀パパ:まさに「優等生」で、子どもに英才教育を施し、理想の家族像を作ろうとしている。
(2)ちょいモテ志向パパ:遊び人で見栄っ張り。でも、奥さんや子どもには頭が上がらない「ダメパパ」の面も持っている。
(3)らしさ追求パパ:「自分らしさ」にこだわり、消費や流行にも惑わされることなく、生粋の家族志向でもある。
の3つのタイプに分け、「あえて言えば、子育てへの積極性、父親であることを楽しむ姿勢は『コンサバ優秀パパ』がトップ、仕事より子育て、そして子育ての楽しさについては『らしさ追及パパ』がトップ」であると述べています。
第4章「オールドパパたちの安穏と苦悩」では、オールドパパを、
(1)住圧ローンパパ:幸か不幸か向上心がなく、自分の現在の生き方に疑問を持つこともないので、結果として生活への満足度は比較的高い。
(2)ふわりさまよいパパ:会社からも家族からも離れ、行き場を失った苦悩するパパ。
の2つのタイプに分け、特に(2)に関しては、「なんらかの方法で、家族や子どもたちにもっと愛情を向けるようになってほしいと思わずにはいられません」と述べています。
終章「『幸福な家族』づくりは今日も続く」では、著者が講演会で話す最近の父親たちの変化について、
(1)とても共感したり、興味を示す人:30代前半が多く、自分が思い描く理想の家族像に近いものを感じてくれている。
(2)そうでない人:40代の管理職の人が多く、「ぼくのまわりには、あなたが言うような父親は見当たりません→私は、そんな父親になりたいとは思わない」と一様に反応する。
とに大きく分かれると述べています。
そして、著者が、「朝起きてから夜寝るまで、分刻みでスケジュールをこなす、まさに『ジェットコースターライフ』そのもの」の「仕事と家庭の両立で、息つく暇もない」生活を楽しむことが出来るのは、それが「ぼくら家族のスタイル」だからだと語っています。
本書は、軽い書き振りの中に父親の責任の重さを感じさせる一冊です。
■ 個人的な視点から
著者は、20代後半の頃にバブル期を体験している広告代理店社員だっただけに、旺盛な消費やファッションやブランドへのこだわりを隠さないところなどに、なんとなく世代の違いを感じてしまいますが、40代のお父さんが「ネオパパ」を標榜してくれるのはありがたいことです。
■ どんな人にオススメ?
・自分は「ネオ」か「オールド」かが気になる人。
■ 関連しそうな本
小室 淑恵 『新しい人事戦略 ワークライフバランス―考え方と導入法―』 2007年08月22日
大沢 真知子 『ワークライフバランス社会へ―個人が主役の働き方』 『仕事の社会学―変貌する働き方』 2005年12月01日
玄田 有史, 斎藤 珠里 『仕事とセックスのあいだ』 2008年01月10日
パク ジョアン・スックチャ 『会社人間が会社をつぶす―ワーク・ライフ・バランスの提案』 2006年10月13日
佐藤 博樹, 武石 恵美子 『男性の育児休業―社員のニーズ、会社のメリット』 2005年04月07日
■ 百夜百マンガ
元々は芸能人とか有名人とかガチャピンとかにターゲットを定めていましたが、やっぱりおごってもらうなら社長でしょうか。
投稿者 tozaki : 2008年04月10日 22:00
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