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2008年05月02日
メディアと広報 プロが教えるホンネのマスコミ対応術
■ 書籍情報
【メディアと広報 プロが教えるホンネのマスコミ対応術】(#1198)
尾関 謙一郎
価格: ¥1680 (税込)
宣伝会議(2007/11/30)
本書は、「大手の新聞者で記者を20年した後、広報を二度6年も経験し、またメディア側の本社に戻っている」という稀有な経験をした著者が語る、「新聞記者と広報の間には、数々の誤解があるのではないか」という思いをまとめたものです。
第1章「メディアによってこんなに違う 取材のしかた」では、元読売新聞経済部記者だった著者が、「重要なヒントもあるが、各方面から補強取材し、出所が分からないようにしてから直接取材するのが常識」と思っていたのに対し、スポーツ新聞は、「基本的にぶら下がり取材、聞いたことをすぐに字にする手法が身についている」と述べています。
また、「テレビ局は同じマスコミでも新聞とは取材方法が違う」上、「同じテレビ局でも、ニュースと情報番組、また通常の番組とはまったく違う」と述べています。
第2章「誰も教えてくれない 広報パーソンの心得」では、記者にとって「取材先との接点で気をつけること」として、
(1)まず、話を聞くことから始める。
(2)時々、悪気はないが、自分の意見をとうとうと述べる記者がいるが、他社の記者の話は一行にもならない。
(3)取材対象から外れると、お見限りという記者も多い。
の3点を挙げています。
また、「広報部長や、広報部門に配属されたら、会社の勤務時間ではなく、半ばメディアの勤務時間に合わせるという覚悟が必要」だと述べています。
第3章「インターネット時代の広報の仕事」では、「情報と報道は違う」として、「新聞社は取材した素材に対して、記者、およびデスク、編成(整理)、最後は編集局幹部(当番の編集局次長)の価値判断があり、一面トップからベタ記事、ボツまで毎日、扱いの違う記事を掲載している」と述べています。
第4章「次は我が身! 危機管理はできてますか」では、「広報のマスコミ対応力は、一に現場との距離に左右される」と述べ、「売場あるいは現場との連絡、意思疎通こそ、広報に課せられた使命」であると述べています。
また、「社内報は社員同士のコミュニケーションツールであるとともに、広報と社員を結ぶツールだということ。広報部員が社内各所を取材に行くことが大事なのだ」と述べています。
さらに、マニュアルには、「外形的なことは存在するが、内容には触れられていないのが普通」で、「けっして本質的なものではない」と述べ、「むしろ、突発的な会見では、本質的な訴えたいことは何か、を明確にし、あとは犠牲にする覚悟が必要だ」と述べています。
第5章「トップ広報と夜回り取材」では、ある通産省幹部の家の前で夜回りをしていた著者が、眠り込んでしまい、当の幹部氏から起こされたエピソードを紹介し、その幹部氏は後に、「ある県の知事となり、全国知事会でも指導的な立場を極めた」と述べています。
第6章「まだまだあります 広報の仕事」では、「自分のところの社内報を読むヒマがあったら、取材先の企業の社内報を読め」との教えを素直に守り、「記者時代の約20年は、ほとんど社内報は読まなかった」と述べています。
第7章「大学・役所・メディアの広報はちょっと特殊」では、「大学のステークホルダーは、相変わらず学生と理事会、教授だけと思っている」が、「本当は親、OB、学生を採用した企業まで広げなければならない」と述べています。
また、「後方の自覚が薄いといわれた役所、大学が改革されると、残るのはメディア企業の広報ということになるが、それはまだ改革の途上についたとはいえないだろう」と述べています。
本書は、メディアと広報の両方の目から広報を見ることができる一冊です。
■ 個人的な視点から
新聞記者が関連企業に「天下り」して、その先で広報部長をやっている、というのは、結構複雑な問題なのではないかと思いますが、やればできるものなのでしょうか。
■ どんな人にオススメ?
・マスコミにどう対応すべきかを悩んでいる人。
■ 関連しそうな本
石川 慶子 『マスコミ対応緊急マニュアル―広報活動のプロフェッショナル』 2006年10月26日
井之上パブリックリレーションズ (著), 井之上 喬 (編集) 『入門 パブリックリレーションズ―双方向コミュニケーションを可能にする新広報戦略』 2006年12月13日
高木 徹 『ドキュメント 戦争広告代理店―情報操作とボスニア紛争』 2006年11月27日
矢島 尚 『好かれる方法 戦略的PRの発想』 2006年10月25日
ポール・A. アージェンティ, ジャニス フォーマン (著), 矢野 充彦 (翻訳) 『コーポレート・コミュニケーションの時代』 2006年10月23日
福西 七重 『もっと!冒険する社内報』 2007年12月18日
■ 百夜百マンガ
世の中を斜に構えて切って見せる今の芸風にとっては「黒歴史」ともいうべき作品。普通にいい作品だと思いますが。
投稿者 tozaki : 2008年05月02日 23:00
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