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2008年10月01日

子連れファミリーにうれしいお宿

■ 書籍情報

子連れファミリーにうれしいお宿   【子連れファミリーにうれしいお宿】(#1350)

  藤田 洋
  価格: ¥1575 (税込)
  週刊住宅新聞社(2008/10/3)

 本書は、「子連れ歓迎の施設やエリアが増えることで、少子化の流れの中でもがんばっている子育て中のママやファミリーに、思い切りおでかけを楽しんでもらえる機会」を増やし、「これから乳幼児を連れて、お出かけを考えているパパ・ママ、また新たな集客策を考えておられる」宿泊施設経営者、旅行代理店、地方自治体など、観光ビジネスに携わる方々の役に立つことを目的としたものです。
 第1章「子連れおでかけ事情」では、子連れ旅行が、幼稚園の春休みや夏休み、平日中心であることを挙げ、「お宿側から見ても、接客サービスに余裕のあるときにきていただける、客室の稼働率を高めてもらえる、有難いお客様層」ではないかと述べています。
 そして、「祖父母が一緒の三世代旅行が多いのも、乳幼児連れの旅行ならではの特徴」だと述べています。
 また、「ママ自身のニーズ」として、「おでかけは、ママ自身も日頃の家事を忘れ、リフレッシュできるまたとない機会であることは間違いない」と述べています。
 第2章「子連れおでかけ、阻害するものは何?」では、「普段、自宅のリビングや寝室、お風呂やトイレで気をつけていることを、初めてお泊りするお部屋で、施設側が特に安心安全に配慮してくれていれば、大変心強い」と述べています。
 そして、事故対策として、
・子どもの手の届かない位置の収納棚
・コンセントカバー
・家具などの角にカバー
・扉には指挟み防止ロック
などを挙げています。
 第3章「子連れ歓迎のお宿づくり100のポイント」では、「施設(客室)」について、和室の良い点として、
・ふとんなので添い寝がしやすい
・落下等の危険が少ない
・畳敷きで段差がなく転んでも適度なクッション性がある。
などを挙げています。
 そして、子どもがはしゃいだり夜泣きをしたときの気遣いをすることないよう、「客室自体が隣室や階下に対して、防音の配慮がなされた構造」になっていたり、離れの利用や、お互い様の状況にするなど、部屋割りの工夫を挙げています。
 また、「接客サービス」として、託児サービスを挙げ、「育児休暇明け近くのタイミングでママ友同士がお互い子連れで出かける『卒休旅行』という言葉」を紹介しています。
 そして、「従業員の方が子どもと接するのが大好き」という自然体の姿勢がもっとも大切だとして、「ポイントは、子ども本人にどれだけ明るく楽しく接することができるか、またママやファミリーの本来、無用な気遣いをどれだけ減らすことができるかという2つの点に尽きる」と述べています。
 さらに、入園入学、七五三や誕生日やおじいちゃんの還暦祝いなど、「ファミリーのメモリアルなニーズに宿泊プランが対応できれば、宿泊先選定の強い誘因となる」として、「貸衣装の提供、特性バースデーケーキ、プロの写真撮影、植樹、祈とう・祈願など、有料で十分満足されるプランの開発も容易」だと述べています。
 著者は、総合満足度として、重要なポイントは、
(1)子どもの安全・安心
(2)快適・清潔
(3)子ども自身が喜ぶ
(4)ママのストレス軽減
(5)家族の絆・思い出づくり
(6)接客満足度
の6点であると述べています。
 第4章「『ウェルカムベビーのお宿』認定事業の概要」では、「日々の子育てに追われるママだからこそ、『リフレッシュしたい!』、『日常ではあきらめがちな体験をしたい!』、『子どもと一緒だからこそ楽しめる経験がしたい』など、現住所を離れた、非日常の時間を持ちたいと強く願って」いると述べ、「乳幼児のいる子連れファミリーにとって安心して宿泊できる施設」を「ウェルカムベビーのお宿」として、2008年3月1日から認定をはじめたと述べています。
 「クラブメッド・サホロ(北海道)」については、「世界各国から集まったスタッフ(G・O)が、いつも笑顔で話しかけ、様々な要望にも快く応えてくれる」と述べています。
 「オリエンタルホテル東京ベイ」では、「角のある家具は一切排除され、コーナーは丸く加工されているので万が一転んでぶつけても大怪我にはなりにくい」ことや、子供用パジャマの用意などの配慮が紹介されています。
 「八幡野温泉郷 杜の湯 きらの里」では、「村人従業員には子育て経験者が多く、皆それぞれに工夫した子ども用のお菓子やシール、絆創膏などを常備している」と述べています。
 第5章「先輩ママに聞いたおでかけのコツ」では、「離乳食を卒業している場合でも、慣れない食事だと食べないこともある」ため、果物、パン、シリアルなどの食事代わりの用意を薦めています。
 第6章「『ベビーズヴァカンスタウン』選定プロジェクトとは?」では、「宿泊施設が独力で子連れ歓迎の努力をするだけでなく、観光地や市町村といった自治体が、エリア全体で連係して、子連れ歓迎を強化したとしたら」、「そのエリアでの滞在や周遊のイメージがわきやすく、時間的にも子どもの体調をみて観光プログラムの絵を出し入れしやすく、いわゆるおでかけのストーリーが組み立てやすくなる」と述べ、そのようなエリアを「ベビーズバカンスタウン」と名づけて、全国に広げるプロジェクトを開始したと述べています。
 そして、"おすすめのベビーカーロード"の訴求を重要視していると述べ、山梨県北杜(ほくと)市と群馬県昭和村の事例を紹介しています。
 本書は、実際に乳幼児を育てているファミリーにはもちろん、心遣いのある宿に泊まりたいという人にもヒントを与えてくれる一冊です。


■ 個人的な視点から

 本書は、今週月曜にある勉強会でお会いした著者の藤田社長にいただきました。私自身も、子どもが小さい頃は一緒に旅行に行くことに気後れしてしまった経験があるので、本書で勇気付けられる人は少なくないのではないかと思います。
 本書は国内旅行が中心ですが、海外旅行編もあってもいいかもしれません。サイトにはあるかもしれませんが。


■ どんな人にオススメ?

・乳幼児連れでの旅行は大変だと思う人。


■ 関連しそうな本

 駒崎弘樹 『「社会を変える」を仕事にする 社会起業家という生き方』 2007年11月22日
 小室 淑恵 『結果を出して定時に帰る時間術』 2008年02月20日
 小室 淑恵 『超人気ワークライフバランスコンサルタントが教える キャリアも恋も手に入れる、あなたが輝く働き方』 2008年05月14日
 小室 淑恵 『新しい人事戦略 ワークライフバランス―考え方と導入法―』 2007年08月22日
 大沢 真知子 『ワークライフバランス社会へ―個人が主役の働き方』 2006年07月24日
 佐藤 博樹, 武石 恵美子 『男性の育児休業―社員のニーズ、会社のメリット』 2005年04月07日


■ 百夜百マンガ

ジオラマボーイ パノラマガール【ジオラマボーイ パノラマガール 】

 80年代のまだサブカル雑誌だった『宝島』ファンにとって大好きな作家の一人。当時のファンは、作者の復帰を長く待ち続けています。


投稿者 tozaki : 2008年10月01日 06:00

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