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2005年01月31日
農林水産省政策評価WS(5)
ワークショップでは次に、それら課題に対応する国政策の、現在の指標について検討した。
現在の国の政策評価の指標は3つある。
1.グリーンツーリズム人口
2.市民農園の整備区画数
3.三大都市圏の農業産出額の全国に占める割合の維持
である。
1.グリーンツーリズム人口
国民運動の結果としての最終アウトカムとして人口の把握は必要であるが、課題としては、これが宿泊のみの推計値でありより広範な意味での精査は必要であるとした。例えば日帰りも認めるというものである。また、中間アウトカムとして、政策実施の直的影響によるものを把握することが提案された。
2.市民農園の整備促進についてはアウトプットに近いものであり、三大都市圏の農業産出額の全国に占める割合の維持は、グリーンツーリズムの主要な舞台である中山間村をなぜ含めないかについて適切な国の説明を受けることができなかった。このためワークショップでは、都市と農村の交流と言う幅広い政策目標のアウトカムとしての妥当性の評価はしなかった。
現在の指標の検討に関して、わたしたちワークショップのメンバーを困惑させたものは最後に一つ。
それは
「子供たちが農林漁業への理解を深めるための教育の推進」というグリーンツーリズムとは異なる政策分野に関わるものであった。
この指標は、
「小中学校の農林漁業体験学習の実施割合をそれぞれ100%とする」というものだ。
この検討段階にあって農水省の職員が欠席していること、またこの直接の担当課からの説明もまた事前には受けていないことから、この情報収集のための手段である「小中学校へのアンケート内容」が不明であることが議論の妨げとなった。
指標の取り方には「学校の内外で」とあり、学校内での体験も許されるのであれば特に小学校について下記の問題点があった。
まず小学校の目標として100%にならないことはおかしい。
教科書の指導に従えば学校「内で」の農作物の栽培は必修であり、達成が容易すぎる指標といわざるをえない。
つぎに、中学ではどうか。
現在のカリキュラムをみるとき、体験学習は100以上あるなかの一選択肢に過ぎないなか、文部科学省が自ら主導的に農林漁業体験学習に対する強力なコミットをしめさない限り、農林水産省が単独で立てるこの目標の達成はあまりにも困難なものといわざるを得ない。
このため、中学生の場合はより実質的な指標を考慮する必要はある。体験はもちろん重要であるとこのWSでは考えるが、一過性のイベントではあまり意味が無いのであり、小学校や中学校の総合的な学習の時間の中で、「時系列をおって成果をおさめる教育プログラム」が提供されるのでなければ理解は得られない。
その点で、現在の教師、校長、教育委員会はそれら自然体験学習のプログラム作成と提供のスキルに問題を抱えていることがあまり考慮されていないのではないか。このため例として食育や職業教育の機会の中で、理解を深めていく種種の方法の検討をしていく余地がある、とした。
政策評価の指標は実現可能なものでありかつ低すぎる目標ではなく意欲的なものでなければその政策の効果はあがらないのである。
この教育の推進にかかる目標はあまりにも両極端であるというのがわれわれの意見であった。
投稿者 kamimaki : 2005年01月31日 08:13