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2006年01月20日

家庭系危険・有害廃棄物の諸課題(2)

家庭系危険・有害廃棄物問題で、実際一番困っているのは誰だろう。最初の疑問はそこにあった。まず、いろんな塗料の使いさしや、化学薬品は、運搬回収の困難性、適正処理の困難性から、多くの市町村が条例などによって家庭からの排出そのものを禁じている。不用になったり効果等に満足できない殺虫剤や農薬等を納戸の奥にしまいこんでいる等ということは思い当たるふしのある方、かなりいらっしゃるのではなかろうか。

この仕事をしていると消費者の方から引き取り手のない廃棄物をどう処理するかでよくご相談がある。市町村で引き受けてくれないのであればどこに持ち込めばいいのか。自動車バッテリーなどは下取りという商習慣の中で逆流通でその処理を引き受けている例もある。これは裏技である。というのは、廃棄物処理法というのは難儀な法律で、およそ家庭から出る廃棄物というものは市町村か、市町村が指定した者、市町村の委託を受けた者しか回収処理をしてはいけないしきたりなのだ。下取りはこれを認めるという国通知による運用であり、これとその他の法令で認められる以外は、商品としてそれを販売していた店舗や製造メーカーが、業としてそれらの処理をすることは、この法律の抵触という問題に関わってくる。

例えば防災意識が高まっている昨今、簡易消火器などは量販店や通販でも手軽に入手できるようになった。しかし、それらが使われないまま使用年限が過ぎ、不用になったとき、たちまち家庭での処理に困る。消火器類もまた市町村が排出禁止物としていることが多いからだ。「下取りをしていない店で買ったもので、新しく買う予定もなく、引き受け手がない」といわれると、「下取り」という裏技が使えない。

法にしばられるお役所仕事の悲しさ、販売店にご相談ください、といかにも無責任な紋切り型をいっても、消費者は本当に困ってしまうのだ。

では現在排出禁止になってる品目が絶対に処理が困難であるのかといえば、実際は産業廃棄物処理の専門業者であれば事実処理は可能である。家庭系危険有害廃棄物は処理困難物は産廃業者に市町村が委託すればよいことだ。しかし現在の焼却・埋立処分というシンプルな業務フローでのコスト以上の処理コストを担いきれるほど市町村の財政は甘くない。よって家庭からの排出頻度・量がそれほど大きくない家庭系危険有害廃棄物の問題は、消費者の手元に積み残しのまま、あいまいにされつづけている問題なのだ。

一方製造メーカーがすすんで廃棄物処理法上の許認可を受けてそれら排出禁止物となっている家庭系危険有害物の処理に乗り出す例も近年は増えてきた。しかし行政が自らの専業でありながら手をだそうとしないこの分野において、まだまだ自主的な取り組みが進んでいるとはいいがたいのである。

投稿者 kamimaki : 17:50 | コメント (1)

2006年01月12日

第9回KNS循環型社会研究会

関西ネットワークシステム(KNS)に参加するようになって3年以上になる。

きっかけは友人のYさん。KNSにとっては先達にあたる岩手ネットワークシステムが大阪道頓堀の「くいだおれ」で定例会をやるので顔出してみない?というお声かけで、参加してみるとくいだおれの座敷で2枚のざぶとんに3人が座っているようなすし詰め状態で、岩手の産学官連携についてにぎやかに語らっている。皆真剣。約2時間程度の会のあとの交流会のパワーもびっくり。
そのとき、関西でもこんな元気な産学官連携組織があったらいいな、ということでKNS発起人会が立ち上がったのだという。

わたしはその後Yさんから、今KNS世話人会議終わったとこやで、飲みにくる?という電話でホイホイとでかけ、堺市の企業で役員をしているMさんと意気投合。
「神牧さん仕事何やってるの?」「リサイクルやねんけど・・・正直わかってないねん~」「よしっ神牧さんとリサイクルの研究会やろっ!」ということで研究会が立ち上がったのだった。

さて、そのKNS循環研の本年最初の研究会が来週1月17日にある。
お時間のあるかたはぜひご参加ください。

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第9回循環型社会研究会/第37回産業クラスター研究会
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開始 2006年01月17日 19時 30分 -21時00分
場所 扇町mebic第1会議室
http://www.mebic.com/access/index.htm

メインゲストに大阪府立大学大学院工学研究科吉田弘之先生をお招きして開催します。
また大阪府エコタウンにおいて亜臨界水反応による廃棄物再資源化事業を展開される
近畿環境興産株式会社さまの先進事例をご紹介します。

受付開始19:00
開会19:30-21:00
「水を反応場に用いる有機資源循環科学・工学(21世紀COEプログラム採択研究)」
講師:大阪府立大学大学院工学研究科 吉田弘之先生

吉田先生のご研究は、有機物を豊富に含んだごみを、水だけで新たな資源に変えると
いう画期的なものです。日本で1年間に出るごみ(下水汚泥や生ごみ)の量はおよそ
4億6000万トン。その7~8割が有機性のごみで占められます。こうしたごみはこれまでは
焼却・埋め立て処理されることがほとんどでした。しかし、もしゴミが資源に生まれ変わる
ならば、ごみ問題は大幅に改善されるはず。そして、資源が循環する持続可能な社会が
現実のものとなります。
 研究で用いる水は亜臨界水という特殊な水です。水は約218気圧、374度Cを超えると
液体でも気体でもない超臨界水という状態になります。この状態より低温・低圧で、強い
分解力を持ち合わせた水が亜臨界水。亜臨界水は有機物内の高分子の鎖を一瞬のうち
に断ち切る能力を持っています。また本研究は大阪府エコタウンにおいて実証プラントが
進捗中で、注目の新技術といえます。

20:20-20:40
「亜臨界水反応による廃棄物再資源化事業について」
(大阪府エコタウンプラン選定施設)
講師:近畿環境興産株式会社様

吉田先生のご研究を産業として実現!近畿環境興産株式会社様の脱塩再資源化
システム及びバイオディーゼル燃料製造システムは、独創性・先駆性に富んでいる
ことから、大阪府エコタウンプランにおいて先導的に整備すべきリサイクル施設として
選定されました。これは21世紀COE採択研究である吉田先生の研究と環境産業が
結んだ優れた産学官連携事例であるともいえます。

20:40-21:00
質疑応答

21:20-終電まで場所を移して交流会を実施します。

参加費用 講演会 1000円
     交流会 3000円

申込み等:参加ご希望の方は、下記サイトのフォームから、
「1/17循環研参加」と明記の上、お申し込み下さい。
       http://kns.gr.jp/eventform/

投稿者 kamimaki : 12:50 | コメント (19) | トラックバック