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2006年06月04日
吹田市立博物館
高校の後輩、大学院の同窓生である吹田市議の中本さんが、吹田市立博物館での企画展の市民委員の一人として奮闘されているということもあり、展示を拝見させていただいた。
企画展は「千里ニュータウン展」。
http://www.nikkei.co.jp/kansai/history/32634-frame.html
新聞やテレビ、ラジオでも繰り返し報道されたことも手伝い、当初の入館目標を大きく上回る2万人が入場されたという。
普段の吹田市立博物館は、弥生時代の土器を中心にした展示と聞いていたが、古代史好きな方にはそれなりの魅力のある場と思われる。全国的に珍しい木組の墳墓、須恵器や瓦の窯跡の復元模型などは
他の博物館には見られないものだと思う。
古代史はロマン満ち溢れる世界であるが、それを今日の多くの人に感じ取っていただくことは難しい。
そういえば高校時代、古代史をこよなく愛した同級生の一人は、府内の古墳をたずね、人がいないときはその中にそっと入って横たわるのが好きだったという。当時はずいぶんひいたものだが、最近近つ飛鳥風土記の丘をめぐり、実に多数の墳墓群を見たときに、王たちの亡骸になった気分でそこで横たわることは、確かに深いロマンに満ちたものだったろうと共感を感じた。
ところで展示の中では、この吹田の窯で焼き上げられた土器群が、どのような墳墓で副葬品として用いられたのかなどは知られておらず、課題は多いとしていた。説明を丹念に読むと、熱意のある人がこの研究に取り組んでいるのは確かなのだろう。地元の特徴をおさえた、よい常設展という印象を受けた。
しかし多くの人に、歴史のロマンをわかりやすく、感動的に伝えているかどうかは次の課題だ。
市民委員による討論会が午後、開催され、のぞかせていただいたが、この博物館の特徴である歴史文化への言及は少なく、むしろ平生の観覧者の少なさ、かびくささ、受付が愛想ない、モロモロ、そういう評判なのであった。
またこの博物館を歴史に限らない、自然環境なども網羅するものにしていくことへの提案や、積極的な市民参加などが活発に意見交換された。
歴史文化に関する展示については、大阪歴史博物館、狭山池博物館や近つ飛鳥博物館といった古代史を伝える博物館と、展示品の貸し出しや公開講座のコラボレーションなどもしていくとよいだろうと思う。大きな博物館でイベントがあれば、かならずサテライト会場の名乗りをあげる、そうして広報のチャンスをつかみながら、古代史ファンを取り込みつつ、吹田市立博物館の強みを発揮させればよい。
窯跡を移設するなど、大変な保存運動を行われた資産はしっかり活用されるのがのぞましいと思うからだ。
古代史はマイナーであるが、好きな人は好きなのである。
ただ、情報が少ないために、アクセスがされにくい。だから積極的な情報発信をすれば、遠くても足を運ぶ人はいるだろう。そのとき本物にふれさせる感動をきちんと演出しなければならないが・・・
その一方で、古代史にあまり関心のない市民の皆さんであっても「これこそ宝」だと思われる、新たな資源を、手に入れる努力、活かす努力もされていかれるのだろうと思う。たとえば良質の粘土が取れるというこの地で、須恵器の復元をするワークショップをするなどもアイデアだ。博物館の庭に泥池をつくってクワイを植えたっていい。
参加する人が自分の中にストーリーを膨らませることができれば、吹田オタクは育つのである。
市民による企画展「千里ニュータウン展」は数多くの人を「懐かしさ」をキーワードにひきつけた。
さて、これからは、将来の話である。
市民がつくる博物館、”吹田スタイル”に、期待している。
投稿者 kamimaki : 2006年06月04日 20:24
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