« アーツ・アンド・クラフツギャラリー | メイン | 戦略的環境アセスメント(SEA) »

2007年03月01日

地域の公共交通

わたしは大阪は十三生まれ、駅から徒歩7分で何でもそろう。必要にかられたことがなかったために、中学3年まで自転車も乗れなかった。さすがにそのため「天然記念物」というあだ名を拝命していたのだが。今の住まいもJR天満駅から徒歩5分。正直どこへ行くのも交通という点で困ったことがなかったのである。思えばなんという世間知らず。

ところが、3年前、徳島県上勝町へ視察に行くときには本当に困ってしまった。公共交通がないのである。大阪からレンタカーで、視察者の方に運転してもらいなんとかなった。当時上勝町では、福祉ボランティア輸送の特区の指定をうけていた。町内にあったタクシー会社の撤退を受けて、高齢の市民の移動を確保するための画期的な特区提案だった。
http://www.kamikatsu.jp/mayor/tokku_keikaku.htm

視察が終わったあと、このことはカラリと忘れていたのだが、先日ある関西の自治体での赤字バス路線の話から、行政経営フォーラムのメーリングリストで情報を求めたところ、幾人かの会員から様々な取り組みが寄せられた。その中に上記上勝の事例もあった。今このアイデアが全国展開されているのは非常に素晴らしいことだと思う。

このほか京都市の醍醐コミュニティバスは、住民が主導的に運営している。
■醍醐コミュニティバス
http://www16.ocn.ne.jp/~daigobus/
ここも素晴らしいなと思うのは、昨年10月から敬老乗車証等が利用できるようになった点だ。まさしくみんなで支える公共交通を実感する。

また岡山県生活交通対策地域協議会は全国の地域公共交通の知恵を結集した読み応えのある事例集をwebにアップしている。
■地域公共交通確保の知恵袋
http://www.pref.okayama.jp/seikatsu/kotu/chiebukuro/top.html
わたしがこの事例集を見てひざをたたいたのは、「役所の中を知ろう」という項目だ。
まずは役所の中を見回して、連携の足がかり、使えるリソースや情報がないか、と目を凝らす。
そんなふうに考えると、地域公共交通だけでなく、様々な場面で、こうした考えは生かせそうだ。

大阪市は地下鉄とバスの民営化を視野に経営改革をすすめているという。
今後利用者の少ない不採算路線の縮小などが生じないとも限らない。
面白いことにけっこうこの民営化議論についてwikipediaが詳細を伝えている。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E9%98%AA%E5%B8%82%E4%BA%A4%E9%80%9A%E5%B1%80#.E6.B0.91.E5.96.B6.E5.8C.96.E8.A8.88.E7.94.BB

昔のインスタントラーメンのCMではないが、「わたしつくる人」「ぼく食べる人」と、市民が無関心にただ利用するだけの人になっていては、民営化で生じるかもしれない都市の隘路をつなぐことは難しくなる。今里筋線は開業から2ヶ月、利用は当初の見込みの1/3に過ぎないという。この利用をめぐっての議論を皮切りにしてもよい。公共交通の経営を勉強する機会を市民ももとう。

投稿者 kamimaki : 2007年03月01日 22:20