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15:ポケモン大旋風


馬場です。前回、少し堅かったので、柔らかめの話題を・・。

・・・ 美しい夏の日の午後、誕生日を祝うプール・パーティには最高の日。鳥はさえずり、親たちは談笑し、そして招待された一ダースかそこらの男の子たちはプールの中でふざけ騒ぎ・・・。ちょっと待って、最後の部分は訂正。男の子たちはプールの近くになんていやしない。あ、いたいた。連中、三つ輪のバインダーの上に群がっている。ポケモン・カードだ!「今日は誕生パーティなんだって、何度も行ったのよ」と母親のひとり、ジャネットが言う。「だけどムダだったわ。」最後に親の一人が「水がかかると、カードがだめになるよ。」と言うと、これは効果があった。子どもたちはバインダーをしまうと、「ポケモン」のバースデーケーキの方に向かい、やっと本日の主人公である誕生日の子がプレゼントを開いているのに目を向けたのだった。・・・

 これは今発売されている「TVガイド・子ども番組特集」で、巻頭を飾ったポケモンの記事からの抜粋です。どうやらこの夏は、アメリカじゅうでこういった光景が展開されたようです。

実際、三つ輪リングのボケモンカード・バインダーを持ち歩いている子どもをしょっちゅう見かけます。娘の小学校へ行くスクールバスの中で広げている子もいましたし、日本人学校にお迎えに行けば、子どもたちがカードゲームに熱中しています。クラスで娘がボケモンのマンガを描いていると、「私にも描いて!」と、アメリカ人のクラスメイトが寄ってきて、うるさいほど。ピカチュウを折り紙で作ってやって持たせたときも大人気だったそうです。

地元の日本食マーケットに紀伊国屋が入っていますが、そこのポケモンコーナーには「本場モノ」を求めるアメリカ人の「小さなお友だち」がいつもウロウロしています。 「TVガイド」誌によれば、アメリカの子どもがこんなに熱中したのはこの十年で初めてとか。日本の子どもたちの心をとらえた「ボケモン」が、文化の違いを超えて米国でもブロックバスター・ヒットとなっています。米国で通用するということは世界で通用するということであり、日本のエンタテインメント産業もなかなか大したものです。

 90年代に入って、日本の大衆文化、特にビデオゲームを先頭にしてアニメ・特撮などのいわゆる「おたく」文化が広く世界に発信されるようになりました。歌舞伎などの古典的日本文化が、一部の知識層に限って愛好されていたのに対して、これら「おたく」文化は広く大衆的に受け入れられているところに特徴があります。日本発の対外文化発信は、量においては「Round eyes girl(丸い目をした=アニメ顔の女の子)」に代表される「おたく」文化に席巻されている状況です。今回の「ボケモン」大旋風によって、ジャパニーズ・アニメが完全に米国に定着することになりそうです。

 で、あるとき娘に尋ねました。「ボケモンがアメリカで流行っていて、良かったね。」「好かん!」「(!?)なんで?」「真似されてるみたいで、イヤ!」

 父親は、「アメリカ人が真似してくれる」と嬉しいです。・・やっぱり対米コンプレックスがあるんですね。でも、うちの娘(10歳)にはそんなもの、薬にしたくてもないみたい。この子たちが大人になる頃には、日米関係も大きく変わるに違いないと、ひとりで納得してしまった父親です。


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